松坂復活への期待 “松坂世代”ホークス和田「投げ合う機会がありそう」

中日・松坂大輔(左)とソフトバンク・和田毅【写真:荒川祐史、藤浦一都】

松坂のブルペン映像をチェックし「やっぱり大輔だな」

 2月1日に12球団が一斉にキャンプをスタートさせたプロ野球界。その中でも大きな注目を集めているのが、松坂大輔投手が入団した中日ドラゴンズだろう。キャンプ地の沖縄・北谷町の北谷公園野球場には連日、多くのファン、そしてメディアが訪れ、賑わっている。

 第1クールでは2度のブルペンでの投球練習を行い、2度目のブルペンでは捕手を座らせての投球もスタートさせた右腕。第2クール初日となった7日にもキャンプ3度目のブルペンに入ってボールを投げ込んだ。焦ることなく、慎重にではあるが、一歩一歩、復活への段階を上っている。

 これまで横浜高校時代の甲子園春夏連覇や、WBC連覇と2大会連続MVP、レッドソックスでのワールドシリーズ制覇など数々の偉業で日本球界を沸かせてきた平成の怪物。日本球界に復帰し、3年間在籍したソフトバンクでは右肩の故障で1軍登板わずか1試合に終わったものの、それでも、やはり松坂復活を期待する声は根強く、数多い。

 ソフトバンクの和田毅投手もまた、その期待を捨てていない1人である。“松坂世代”を代表する選手の1人。常日頃から松坂とも連絡を取り合い、これまでも復活に太鼓判を押し続けてきた。宮崎キャンプ中に話を聞くと「元気そうにしていますよね。これは本当に投げ合う機会がありそうだなと思って、それまでに僕が怪我をしないようにしないといけないなと思いますよね。刺激になっています」と語っていた。

 中日の入団テストの前にも、和田は「投げられるという姿を僕は見ている。それだけのボールを投げられるというのは知っているので、絶対に合格すると思っている」と語っていた。ニュースで流れるキャンプ中の映像も見たようで「いいボール投げていましたよね。やっぱり大輔だな、と」、と話す表情は、どことなく嬉しそうだった。

 球界を牽引してきた“松坂世代”の絆は固く、誰もが松坂の復活を願っていると、和田は言う。移籍した中日はセ・リーグ。投げ合うとなれば、オープン戦か交流戦か、はたまた日本シリーズか。右腕が復活を遂げた先の“松坂世代”対決にも期待したい。

(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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