レンジャーズからNFLシーホークスの“二刀流”ウィルソン獲得
田中将大投手の所属するヤンキースは今オフ、マーリンズからナ・リーグ本塁打王のジャンカルロ・スタントン外野手をトレードで獲得し、話題を集めた。そして、さらにエンゼルスの大谷翔平投手を凌ぐ二刀流のスーパースターの電撃補強に成功したことが話題となっている。NFLシアトル・シーホークスの名クォーターバック（QB）、ラッセル・ウィルソンがレンジャーズからヤンキースにトレードでされたことが両球団から発表された。
「我々はラッセルのキャリアに対して、遠い場所から長きに渡り感服していた。これは我々にとって、プロの頂点にたどり着いた卓越したアスリートから学べるユニークなチャンスになる」
MLB公式サイトによると、ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは、アメフト界のスーパースターのサプライズ補強についてこう語ったという。レンジャーズには今後ドラフト指名権を供出することになるとも伝えられている。
ウィルソンは2012年にシーホークスに入団。13年にはスーパーボウルを制覇するなどリーグ屈指のQBとして知られている。QBながらも圧倒的なスピードを誇るラッセルは高校時代は“三刀流”のスーパースターだった。バスケットボールとともに野球でも活躍し、高卒時の07年にはオリオールズからドラフト41巡目で指名を受けたが、進学を選択した。
10年のドラフトでもロッキーズから4巡目で指名されて入団。その後、NFL入りを目指すためにチームから離れていたが、13年のルールファイブ・ドラフトではレンジャーズがウィルソンをサプライズ指名。ロッキーズが持っていた保有権を譲り受けていた。
ラッセルのキャンプ参加で得られるものは…
ウィルソンはスーパーボウル優勝を果たした13年シーズン終了後からレンジャーズの春季キャンプに2年連続で参加。内野での守備練習や打撃練習で柵越え弾を放つなど、二刀流としての才能の高さを見せつけていた。
キャッシュマンGMは記事の中で「多くの選手と会話をしたが、キャンプに短期間ながらラッセルを加えることができることに、我々は本当に興奮している。彼が共通のゴールにチームメートをいかに導くのかや、競技に関してどのように厳密に日々準備しているのか、そしてシーズン中の成功と失敗をどう操縦して行くのか。その洞察を得ることを楽しみにしている」と語っている。昨季はリーグ優勝決定シリーズでアストロズに惜敗したヤンキース。フロリダ州タンパで行なわれる春季キャンプにウィルソンを招待することで、勝者のメンタリティを吸収することを補強の狙いとしているようだ。
CC・サバシア投手はツイッターで「（我々は）次のワールドシリーズとスーパーボウル、待ったなしだな」とつぶやくなど、大興奮している様子。野球選手としても将来を嘱望されていたスーパースターQBの流儀を導入することになるヤンキース。田中、アーロン・ジャッジ外野手ら実力者にとっても嬉しいコラボ実現となりそうだ。
（Full-Count編集部）
