明電舎、鋼管溶接機用新電源を開発 国内初、IGBT方式採用

 明電舎は、電縫鋼管の製造ラインなどで使われる高周波溶接機用に新電源を開発し販売を開始した。国内では初となるIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)方式を採用しメンテナンス性を向上させたもので、機械メーカーへ提案し今後の更新需要を捕捉する。

 これまでの高周波溶接機ではMOSFET製の電源が使われてきたが現在の電源の主流になっているIGBT式に比べ汎用性が低く、予備の部品供給も不安定になっている。IGBT型でインバーターユニットの部品を67%減らし故障を起こりにくくしたほか、定期交換する部品は83%減らしメンテナンス性を高めた。

 明電舎は1950年代から高周波溶接製品を製作しており、蓄電システムなどで培ってきたIGBTの技術を国内メーカーでは先駆けて適用し実用化した。年間で3ラインほどの販売を見込んでいる。

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