【MLB】カブス強打者、ダルビッシュの“投球術”絶賛「突然ボールにするのがうまい」

カブスとの契約合意が報じられているダルビッシュ有【写真:Getty Images】

シュワーバーもダルビッシュ歓迎「彼はここしばらく素晴らしい投手」

 ドジャースからFAとなっていたダルビッシュ有投手と6年総額1億2600万ドル(約137億円)、出来高を含めると最大で1億5000万ドル(約163億3000万円)の契約に合意したと報じられたカブス。タレント揃いの名門は、2016年以来の世界一へ向けて貴重な戦力を加えた。新たなチームメートも、強力な補強に確かな手応えを示している。

 日本人右腕獲得に歓迎の声を上げたのはカイル・シュワーバー外野手だ。地元紙「シカゴ・トリビューン」は「シュワーバーがダルビッシュ有のカブス加入を“チェリーが乗った状態”と表現」と伝えている。「彼が加わるのは、いわばチェリーが上に乗った状態」。要するに、願ってもないおまけが付いた状態、元々強いチームに大きな力がプラスされたと表現したという。

 シュワーバーは2014年にカブスからドラフト1巡目(全体4位)で指名され、強打の捕手として翌15年にメジャー昇格を果たした。デビュー後は左翼での出場が多くなったが、1年目から69試合で16本塁打、ポストシーズンでは9試合で5本塁打をマーク。翌16年には左膝前十字靭帯断裂の大怪我を負ったものの、ワールドシリーズで復帰して打率.412と活躍し、世界一に貢献した。

 昨年は129試合出場で初の30本塁打を記録。記事によると、今季もキーマンの1人となる24歳はダルビッシュ加入をツイッターの報道で知ったといい、「みんな彼を知っている。彼はここしばらく素晴らしい投手だ」と話したという。

“捕手目線”でダルビッシュの凄さを表現「彼の投球は本当にいい」

 昨年のリーグ優勝決定シリーズ第3戦では、ドジャースの一員だったダルビッシュとも対戦し、ソロ本塁打を放っている。ただ、チームは6回1/3を6安打1失点7奪三振と抑え込まれて敗戦。日本人右腕の実力はよく分かっている。

「たくさんの武器を持っているよね。ドジャースに行ったときに何があったかは知らない。彼らは少し変化を加えたみたいだけど。でも、彼は5つ以上の球を持っている。僕らはそれら全てを使うことにオープンで、彼のしたいようしてもらうようになると確信している。だって彼の投球は本当にいいからね」

「彼は投球をストライクに見せて、突然ボールにするのが本当にうまい」

 記事によると、シュワーバーは“捕手目線”も交えてこのように表現。さらに、ダルビッシュを加えたという事実については「すごいことだよ。可能な限り最高の球団になってほしい、ということなんだから。彼のような先発投手を加えることが、僕らの球団に対する信頼の大きさを示しているよね。僕らは勢いづいているし、可能な限り長くこれをキープしたい。ああいう選手が加入するのは助けになるだろう」と大歓迎したという。

 レンジャーズ時代にコンビを組み、今オフにカブスとマイナー契約を結んだクリス・ジメネス捕手もダルビッシュ加入を大喜びしたと、MLB公式サイトでは報じられていた。新天地でチームメート、ファンの大きな期待に応えるピッチングを見せたいところだ。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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