DeNA宜野湾キャンプは「プロ野球キャンプの魅力」+「リゾート」を味わえる

ラミレス監督を筆頭に明るいチームカラーが特徴のDeNA【写真:荒川祐史】

主要な施設がコンパクトにまとまっている便利なキャンプ地

 横浜DeNAベイスターズは1980年代まで静岡県、山口県、岡山県など様々な場所で春季キャンプを行っていた。しかし、1987年に沖縄県宜野湾市に宜野湾市立野球場(2018年2月からアトムホームスタジアム宜野湾)が完成してから、この地を1軍の春季キャンプ地にしている。

 宜野湾市は那覇市の北東に位置する。那覇市から「アトムホームスタジアム宜野湾」へは、沖縄都市モノレール線の古島駅で下車し、「55」系統のバスに乗って約40分。宜野湾市立野球場前で下車する。キャンプ地の入り口には「歓海門」という大きな門が立ち、野球ファンを出迎えている。

 キャンプ地は沖縄コンベンションセンターに隣接し、リゾート地として整備されている。海に面した爽やかな海浜公園だ。

「歓海門」をくぐって右手に歩くと、メインスタジアムである「アトムホームスタジアム宜野湾」が見えてくる。その手前、左手にはサブグラウンド、隣にブルペン、さらに室内練習場である宜野湾市立体育館や、多目的広場も隣接している。キャンプの主要な施設がコンパクトにまとまっている。見て回りやすい便利なキャンプ地だと言えるだろう。

 メインスタジアムの「アトムホームスタジアム宜野湾」は、両翼100m、中堅122mのスタンダードサイズ。内野スタンドは小さいが、その分、グランドとの距離が近い。観客席の入り口からは、東シナ海が一望できる。日本本土とは少し違う明るい色の海が広がる。南国のキャンプであることを実感できるはずだ。

料理のおすすめは「ジャークチキン」

 他球団のキャンプと同様、メインスタジアムではウォームアップ、野手のシートノック、投内連携、シート打撃などが行われる。昼過ぎには打撃練習が行われる。DeNAでは、この時間帯に監督がスタンドに現れることがしばしばある。

 前任の中畑清監督は、観客とハイタッチをして回った。現ラミレス監督も、見学に来た幼稚園児と記念撮影をしたり、気さくに話しかけたりする。毎日ではないが、このフランクさが、DeNAの明るいチームカラーに結びついているのかもしれない。

 ブルペンは5人の投手が一度に投げることができる。室内施設だが、投球の様子はネット越しに窓からみることができる。投球練習が始まるとファンで鈴なりになる。

 サブグランドでは投手の守備練習が行われることが多い。スタンドはないので、すぐ隣で投手たちの躍動を見ることができる。また多目的広場では、選手のランニングなどを見ることができる。コーチの笛でダッシュをする選手たちは苦しそうだが、それでも口元からは歯がこぼれている。開放感のある環境で体を動かすことの心地よさを体感しているようだ。

 食事ができる店舗は数店舗だが、沖縄名物のそーきそば、沖縄そばや、やきそば、たこやき、あぐー豚の肉巻きおにぎりなど手軽に食べることができるメニューが並んでいる。おすすめは「ジャークチキン」。ジャマイカ料理だが、沖縄で流行っている。ボリューム感のあるチキンを目の前で焼いてくれる。スパイスが利いている。

 ブルペン横の「BAYSTORE」も見逃せない。ベイスターズグッズが豊富に販売されている。おすすめは、青を基調としたアロハシャツ。キャンプ地だけでなく、沖縄の街を歩いても目立つおしゃれなシャツだ。キャンプオリジナルグッズも充実している。

「プロ野球キャンプ」と「リゾート」の楽しさを、ともに味わえるのが、横浜DeNAベイスターズキャンプの魅力と言えるだろう。

(Full-Count編集部)

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