被爆樹木を治療へ 昨年一斉点検 「やや不健全」4本など

 長崎市は、昨年初めて実施した被爆樹木の一斉点検で「やや不健全」と診断された4本や、山王神社(坂本2丁目)のクスノキ2本の保存に向けた補助金計約280万円を、新年度一般会計当初予算案に計上した。昨年に続き被爆樹木を一斉点検する費用約120万円も盛り込んだ。

 市は昨年、保存対象としている被爆樹木30本のうち、前年度に保存措置を施した樹木を除く27本を点検。樹木医が2本の枯死を新たに確認し、21本を「やや不健全」と診断した。

 このうち、所有者が樹木医の治療や支柱の設置などをする意向を示した▽若草町の柿の木▽江里町のカシの木▽西北町の柿の木とカゴノキ-については、市が経費の4分の3を補助する。

 山王神社のクスノキについては、樹勢は「良好」とされているが、空洞がある幹の負担軽減のため、枝葉の剪定(せんてい)などをする。

昨年の点検で「やや不健全」と診断されたカシの木=長崎市江里町(市提供)

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