FIFA会長の新改革案、Jにも利益?移籍金の5%をユース時代のクラブへ

『ESPN』は14日、FIFAの会長を務めているジャンニ・インファンティーノ氏のインタビューを掲載した。

2016年にゼップ・ブラッター氏がスキャンダルで辞任したあと、FIFAの会長に就任したインファンティーノ氏。

UEFAのアレクサンドル・チェフェリン氏とともに持続的な発展が可能なサッカー界を目指しており、急速なコストの上昇と格差の拡大に危機感を抱いているという。

彼は『ESPN』のインタビューで以下のように話し、お金の再分配を進めていかなければいけないと語ったとのこと。

もし彼が語るように「ユース時代のクラブに支払われるトレーニング費用の上昇」が行われた場合、Jリーグも含めて欧州に選手を送り出すクラブは利益を得られそうだ。

ジャンニ・インファンティーノ 「いま、国際的な選手の移籍において64億ドルが動く状況となっている。

これは4~5年前と比べて倍になっている。お金がたくさんあることは、システムが健全である証でもあると言えるかもしれない。

しかし、この傾向は心配している。何かの行動が必要だと思っている理由だ」

「同時に、代理人や仲介業者に支払う手数料も5億ドルを超える状況となっている。

一方で、その中からトレーニング費用としてユース時代のクラブに支払われたのは6000万ドルにすぎない。

その解決策は、例えば移籍金の5%を連帯のために支払わなければならないというルールだ。

5%というのは目安で、多かれ少なかれそれらは一旦FIFAの口座に移され、選手を育てたクラブに再分配するといったものだ。

また、代理人に支払われた手数料の上昇も、心配しなければならない方向に進んでいると思う。

多くの代理人も私に同意するだろう。さらに強い管理が必要だと望んでいる。これはサッカーの生態系の問題でもある。

今、そこにルールはない。誰でも自分の望むことができる。しかし、そこには汚職やマネーロンダリングのリスクが有る。

これは私が言っていることではない。多くの政府機関が指摘していることだ」

(プレミアリーグは移籍期間の短縮を求めているが)

「その提案には満足している。シーズンが始まる前にチームが確定することは意味がある。

シーズン開始から1週間、2週間、1ヶ月でベストプレーヤーを失うリスクがあるというのは正しくはない。

我々はサッカーの価値を守らねばならないのだ。冬のマーケットを廃止することは難しいが、夏を7月で締め切ることは価値がある。

また、チームのサイズの制限、ローン選手の制限などの導入も重要だ。

最高の選手がプレーすることに誰もが関心を持つ。今日ではいくつかのリーグとクラブに最高の選手が集中している。

競争のバランスを見出すため、自国選手のルールを調査していく必要がある」

(過度な規制は成長を傷つける、投資家を遠ざけるという批判もあるが?)

「アメリカのスポーツシステムを見れば、商業的にも、スポーツ面でも大きな規制がある。

もちろん、アメリカのスポーツにはサッカーに導入できないようなルールもある。

ただ、タレントがより良く拡散していくように、給料制限やその他のルールについて考えることはできる」

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