雲仙岳火山防災協議会(会長・中村法道長崎県知事)は15日、雲仙・普賢岳の噴火を想定した登山者向けの避難計画をほぼ固めた。噴石から身を隠せる場所を示した「登山道防災マップ」も近く作成。登山者や観光客に配り、注意を喚起する。
南島原市内で同日あった本年度会合で、雲仙岳火山防災計画案を承認した。平成新山火口付近の避難経路を設定。今後は県や島原半島3市の地域防災計画に反映させる。
マップは普賢岳周辺の登山ルートを表示。同火口からの噴石や降灰を想定し、身を隠せる岩陰や風穴があるエリア、避難ルート、携帯電話利用可能エリアなどを記載した。カラーA3判の両面印刷。持ち運びやすいよう、はがきサイズに折り畳める。3月末に完成予定。5千部を関係機関に置き、県のホームページにも掲載する。
このほか、3月末で期限を迎える普賢岳周辺の警戒区域(約950ヘクタール)について、3市が1年間延長する方針も確認した。
同協議会は活動火山対策特別措置法(活火山法)改正で設置が義務化されたことを受け、2016年3月に発足した。県や半島3市、国など29機関で構成する。