【MLB】「トルネード」のように…パドレス斎藤隆氏、牧田に「サブマリン旋風」に期待

キャンプ前の会見で背番号を発表したパドレス・牧田和久【写真:盆子原浩二】

キャンプ初日から「サブマリン」披露「いいスタート切ってくれた」

 パドレスに加入した牧田和久投手が15日(日本時間16日)にキャンプ初日を迎えた。入団会見後、練習に参加し、米国でも希少な「サブマリン」を早速披露。早くも周囲の期待は高まっているが、現在、パドレスでベースボールオペレーションアドバイザー兼環太平洋アドバイザーを務める斎藤隆氏は「牧田旋風」に期待した。

 同僚、監督、そして地元記者とあらゆるところから驚きの声が上がった牧田の「サブマリン」投法。地面スレスレから繰り出される軌道は早くも周囲を魅了している。その様子を見守った斎藤氏は「いい感じでスタートを切ってくれたんじゃないかなと思います」と胸をなでおろした。

 横浜からドジャースに移籍し、クローザーとして活躍後、レッドソックス、ブレーブス、ブルワーズ、ダイヤモンドバックスで活躍した斎藤氏。その後、地元球団の楽天で初の日本一に貢献し、2015年限りでユニホームを脱いだ。メジャー7シーズンの通算成績は338試合登板、21勝15敗84セーブ39ホールド、防御率2.34。偉大な実績を誇る右腕が、「サブマリン」牧田の獲得に尽力した。球団には他にも、「パイオニア」の野茂英雄氏がアドバイザーとして在籍しており、パドレスでセットアッパーとして活躍した大塚晶文氏も中日から派遣されている。

「フィールドには野茂さんがおられ、ブルペンには大塚コーチがいます。そして私はオフィスと……。全体的にバランスよく彼をサポートできますし、オフィスの中にも日本人スタッフがいる。いろんなことで彼をサポートできる。後は彼が練習に行く、ゲームに行くサポートをしてこれまで以上にいい環境を作っていってあげるということで完璧に準備をしているので、心おきなくプレーをしてほしいと思っています」

野茂氏は「トルネード旋風」、牧田も「そんな形になる可能性は十分にある」

 全面サポートを約束した斎藤氏はさらに、「(同じアンダースローで)高津(臣吾)さんのように素晴らしい実績を残された日本人の方もいますし、その意味では全然不安というか心配はしていません。こうやってメジャーにトライしてくれたってことが本当にうれしい。そういう意味で彼のチャレンジを全面的にサポートしていく。目先のことではなく楽しく野球をやってくれたらいいと思う」と話した。

 特徴的なアンダースロー。投げるだけでどよめきを呼ぶ「サブマリン」投法は、サンディエゴで人気を呼ぶ可能性は十分にある。米国でも多くの子どもが真似していた野茂氏の「トルネード」のように代名詞を持つことは、大きなプラスになるはずだ。

「もちろん野茂さんのような方と比べられるのはありがたいと思います。これはあくまでも想像ですけど、確かにタイプが違えど、そんな形になる可能性は十分にあるかもしれませんね、サンディエゴというアメリカの下(南)の方から全米に牧田旋風が起こることを期待したいですね」

 斎藤氏は大きな期待を寄せる。牧田がパドレスのキーマンとなることは確か。万全の環境から、シーズンもいいスタートを切りたいところだ。

(Full-Count編集部)

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