電池気にせず散策を 丹沢、大山エリアに無料充電スポット整備

 伊勢原、秦野、厚木の3市は3月から丹沢、大山エリアでスマートフォンと携帯電話の無料充電スポットを整備する「OYAMAフリーチャージ」事業をスタートさせる。飲食店や旅館、土産物店、観光案内所など約30カ所に充電器を設置。電池切れを気にせず観光を楽しんでもらい、買い物促進につなげたい考えだ。

 3市は昨年度、外国人を呼び込もうとスマホとタブレット端末で利用できるアプリ「おおやまめぐりガイド」の配信を開始。日本語だけではなく、英語、中国語、韓国語の4カ国語で観光情報や会話帳、ハイキング用の地図などを提供している。また、無線でインターネットに無料接続できるWi−Fi(ワイファイ)の整備も進めている。

 充電設備の整備はその第3弾で、県の補助金114万円を使う。朝にホテルを出て観光を続け、スマホの電池が切れてしまい、せっかくのシャッターチャンスを逃してしまう外国人観光客は少なくない。また、言葉が通じない異国でスマホの経路案内や翻訳機能は不可欠となっている。

 秦野市と厚木市は一度に3台までスマホや携帯電話を充電できる充電器計4台を購入。厚木市は七沢と小田急線本厚木駅の観光案内所に、秦野市は市営温泉施設「弘法の里湯」の計3カ所にそれぞれ設置する。

 一方、伊勢原市は大山地区の旅館、飲食店、土産物店など29カ所に、充電用のコンセントと延長ケーブル、携帯できるモバイルバッテリーを貸し出す。利用者は店内で充電できるほか、モバイルバッテリーを借りて充電しながら観光を楽しむことができる。電気代は各店が負担する。

 各充電スポットにはステッカーを貼って知らせる。3市は「今後も充電スポットを増やしていきたい」としている。

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