【MLB】エンゼルス背番号「17」の大先輩も大谷翔平に脱帽「まるでスーパーマン」

現在は母校ネブラスカ大学で野球部監督を務めるアースタッド氏【写真:西山和明】

2002年世界一に貢献した元外野手ダリン・アースタッド氏

 エンゼルス大谷翔平投手に背番号「17」をつけた大先輩からエールが届いた。1999年から2006年まで同背番号をつけ、2002年のワールドシリーズ優勝に大貢献した元外野手、ダリン・アースタッド氏が単独取材に応じ、「オオタニのプレーをこの目で見るのが待ちきれないよ。二刀流だなんて、とてもエキサイティングじゃないか。成功を信じて応援しているよ!」と声を弾ませた。

 現在、母校ネブラスカ大学で野球部監督を務めるアースタッド氏は、16日(日本時間17日)にエンゼルスのキャンプ地、米アリゾナ州テンピにあるディアブロスタジアムで行われたカリフォルニア大学リバーサイド校との親善試合に参加。かつて自身もトレーニングを積んだ地で、背番号17の継承者=大谷への思いを語った。

 大谷がエンゼルスと契約するというニュースを聞いて喜んだアースタッド氏だが、さらに背番号17を選んだと聞き、耳を疑ったという。

「まさか同じ17番をつけることになると思わなかった。本当に光栄なこと。17番をつけて投手としても野手としても躍動してくれることを願っているよ!」

 偶然とはいえ、エンゼルスの「17」としての繋がりを持った喜びは、年明け早々に「OHTANI 17」とついたエンゼルスのTシャツを着た写真を、自らのツイッターで公開したことからも分かるだろう。そのことに話が及ぶと「いやぁ、うれしくて、ついTシャツを手に入れてしまったよ」と照れくさそうに笑った。この日はタイミングが合わずに直接会うことはできなかったが、17日(同18日)にもクラブハウスを訪問する計画だという。

「まるでスーパーマン」「彼に苦手なことはないのかな」

 ベーブ・ルース以来、メジャーでは例のない二刀流の実現を目指す大谷だが、「彼は105マイル(約169キロ)の剛速球を投げて、弾丸ホームランも打つらしいじゃないか。今までにない挑戦だからこそ、自分が納得いくまでやり抜いてほしい。そうすれば道は必ず拓ける」と話す。大谷の映像は何度も見たことがあるそうで「まるでスーパーマンのような体格だね。あれで足も速いっていうんだから、彼に苦手なことはないのかな」と豪快に笑った。

 外野手としてメジャーで14年プレーした。通算1654試合に出場し、打率.282、1697安打、124本塁打、179盗塁という成績。メジャーで生き抜くことの大変さも知る“先輩”は、成功のカギとして「メンタル面でのタフさ」を上げた。

「打率3割で成功と言われる野球は、いわば失敗のスポーツ。同時にメンタルが大きくものを言うスポーツでもあるんだ。メジャーの舞台で戦う選手は、みんな素晴らしい才能を持っている。そこで差がつくのはメンタル。たとえ上手くいかない日があったとしても、それを忘れて次の日に仕切り直すタフさを持っていないと生き抜けない。オオタニは非常に謙虚で、年齢の割には大人な人物だと聞いている。二刀流となれば、人の倍の練習をして、人の倍は苦労するかもしれないけれど、自分がやっていることを信じて、貫き通してほしいね」

 シーズン中は大学野球部での指導もあるため、アナハイムの本拠球場に足を運ぶことは難しそうだが、「ネブラスカから毎試合見て応援するよ」と、早くもNO1応援団長を宣言。オールスター選出2度、ゴールデングラブ賞3度という偉大な先輩も、大谷の活躍を心から願っている。

(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2