メクル第249号 みんなで差別をなくそう 長崎・銭座小「リボン集会」

 「リボン集会」って何だと思いますか? 長崎市銭座(ぜんざ)町の市立銭座小(辻利行(つじとしゆき)校長、173人)で毎月開かれている、平和や人権(じんけん)について考える全校集会です。

 1992年、熊本(くまもと)県の浜松(はままつ)小(現在(げんざい)の矢部小)と交流したとき、「さべつをなくそう」と書かれた黄色のリボンを手わたされたことがきっかけでした。修学(しゅうがく)旅行で学校を訪問(ほうもん)し合うなど、両校の交流は今も続いています。

 差別をなくすために、できることは-。毎年、学年ごとに「リボンのめあて」を決めて、校内に大きく掲示(けいじ)しています。 ▼6年「だめなことは、だめと言って、こまっている友達を助けよう」、 ▼1年「とげとげことばは、ダメ!! ふわふわことばをつかってなかよくします」-など。毎月テーマが変わるリボン集会へ向けた「めあて」も考えて、掲示板にはっています。

 「ちがいをみつけてつながろう」をテーマにした2月5日の集会は、3年生が絵本「へえー すごいんだね」(作・絵、きたやまようこ)を朗読(ろうどく)。緑、黄、青、赤とそれぞれ色のちがう鬼(おに)が、自分たちが何から生まれたのかを伝えて「へえー すごいんだね」とみとめ合うストーリーを通して「ちがい」について考えました。詩人、金子(かねこ)みすゞ(ず)の作品「私(わたし)と小鳥と鈴(すず)と」にある言葉「みんなちがって、みんないい」を思いうかべた人も多かったようです。最後は全校児童で心を一つにして「ビリーブ」を歌いました。

 集会の運営(うんえい)は児童でつくる「平和人権委員会」が担当(たんとう)。6年の吉岡龍平(よしおかたっぺい)君(12)は「集会を通して、毎月のめあてについてしっかり考えることができた。これからも、差別をしないでほしい」と話していました。

各学年で考えた「リボンのめあて」=長崎市立銭座小

© 株式会社長崎新聞社