プロでもひときわ目立つ体 ロッテドラ1安田「4番・三塁」で“デビュー”&安打

4番・三塁で交流試合に出場したロッテ・安田尚憲【写真:広尾晃】

台湾Lamigoモンキーズと交流戦、「4番・三塁」のアナウンスにどよめき

 沖縄県石垣市は、2016年から「アジアゲートウェイ交流戦Power Series」と銘打って、石垣市で春季キャンプを張る千葉ロッテマリーンズと、CPBL(台湾プロ野球)のLamigoモンキーズの交流戦を行っている。

 このシリーズの発端は、2014年にLamigoが本拠地の台湾、桃園洲際棒球場にロッテを招いて行った「桃園最強Power Series 2014」日台交流試合だったが、2016年からは舞台を石垣市に移して行われている。第3回の今年は2月17日、18日の両日、ロッテのキャンプ地である石垣市中央運動公園野球場で行われる。

 石垣島と那覇の距離は410キロ、台湾との距離は270キロ。石垣島は、台湾の方が距離的にも近く、気候も台湾に近い。今年もLamigoのファン、応援団が多数駆け付け、三塁側スタンドを埋めた。

 CPBLではおなじみの大音量の音楽と、球団に所属するチアリーダーが、応援を盛り上げる。「アッタラアター(安打、安打)」など、日本では聞きなれない台湾スタイルの応援が、球場全体に響き渡る。ロッテも応援団が駆け付け、右翼席に陣取っておなじみの応援を展開した。

 Lamigoは、注目の王柏融は出場していないが、楊岱均など、若手の注目株が先発に名前を連ねている。ロッテも、角中勝也、鈴木大地などの主力級は出なかったが、今年飛躍が期待される中村奨吾、井上晴哉らがラインナップに並ぶ。

試合は派手な打ち合いに、安田は初安打をマーク

 場内がどよめいたのは「4番・三塁」で安田尚憲の名前がコールされた瞬間。エキシビションとはいえ、国際試合の4番を任せる。井口資仁新監督は、思い切った手を打った。

 安田は第1打席は遊ゴロ、2打席目、3打席目は四球。高校生らしからぬ落ち着きで、じっくりと球を見極め、一塁へ歩いた。188センチ95キロの体躯はロッテ打線でもひときわ目立つ。

 そして7回、先頭で回ってきた第4打席、速球をしぶとく右前に運んだ。これが対外試合ではプロ入り初安打。一塁で代走・伊志嶺と交代して退いた安田に大きな拍手が起こった。三塁での守備機会はなかったが、上々のデビューだろう。

 この日は新外国人のペゲーロ、ドミンゲスも先発で出場。昨年最下位に沈んだロッテの新打線の片りんを披露した形だ。

 試合はロッテ先発2年目の佐々木千隼が2回に一挙5点を失う乱調だったが、以後、ロッテ打線は井上の本塁打などで追いつき、10-9で勝った。派手な打ち合いに、観客は沸いた。

 試合後、2月6日に台湾東部を中心に発生した地震の被災地への支援の為、石垣市主催の募金活動が行われ、両軍の選手やマスコットも参加した。

 18日も石垣市中央運動公園野球場で、シリーズ第2戦が行われる。

(Full-Count編集部)

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