【動画】ツシマヤマネコ野生復帰 わなで負傷 長崎

 環境省対馬野生生物保護センターは17日、長崎県対馬市峰町三根の山中で、シカ捕獲用の「くくりわな」にかかり負傷していた国天然記念物ツシマヤマネコ1匹を野生復帰させた。

 くくりわなは動物が地面を踏むと、ワイヤが足に巻き付いて逃げられなくなる仕組み。

 ヤマネコは雄の成獣。昨年12月、有害鳥獣捕獲ボランティアの双須(そうず)軍治さん(53)がわなの見回り中に発見。ワイヤを右前足に巻き付けたまま木に登って枝からつり下がり、歩行困難だったため、同センターが治療していた。

 17日は同センターがヤマネコを捕獲地点に運び、双須さんが「もう捕まるなよ」と呼び掛けて山に帰した。同センターは「早期発見ができたので、回復が早かった。わなを設置した場合は、1日1回は見回りをしてほしい」としている。

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