プロテオグリカンに骨粗しょう症予防効果

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ラットを使った実験結果について説明する弘大の野坂講師

 サケの鼻軟骨から抽出される機能性素材「プロテオグリカン」の応用研究を進める弘前大学は、サケプロテオグリカン(SPG)が骨粗しょう症の予防に効果があることをラット実験によって証明し、特許を取得した。SPGを経口摂取することで骨質劣化が抑制されることなどを実験で明らかにした。弘大は「骨粗しょう症の食事療法にプロテオグリカンを活用できる」と期待している。

 特許の発明者は加藤陽治・教育学部特任教授と野坂大喜・保健学研究科講師。2014年に出願し、今年1月5日付で登録された。企業がSPGの骨粗しょう症予防効果を商品に記載するには、弘大の許可が必要になる。

 野坂講師によると、骨の強度は骨密度と骨質で決まり、コラーゲンが骨質を左右する。骨質の低下も骨粗しょう症につながるが、現在までに骨質を改善させる薬や食品はないという。

 実験には、卵巣を摘出して閉経状態にした骨粗しょう症モデルのラットを使用。SPGを含むエサを3カ月間与えた結果、骨のリモデリング(骨の破壊と生成を繰り返す仕組み)のバランスが改善するほか、骨質の劣化も抑えられることなどが認められた。

 野坂講師は「今回は動物実験の結果であり、臨床的な効果効能の検証はこれから」と断った上で「SPGとカルシウムを両方摂取することで骨粗しょう症になりづらい体を作ることができ、寝たきり予防につながると思う。特許が取れたので今後は研究成果を公開し、予防食品や薬の開発へ向け企業にも働きかけたい」としている。

【2018年2月21日(水)】