支配下は新たに2投手2野手を獲得、ジーはメジャーで実績十分の右腕
中日ドラゴンズは昨年の本塁打王ゲレーロが巨人に移籍。投手陣もバルデス、アラウホ、ロンドンが退団した。さらに、ジョーダンはヤクルトに移籍する形に。内野手のビシエドは残留したが、新たに2投手2野手の4人の外国人を獲得した。
今季の中日外国人選手。成績はNPB通算。
◯投手
ジー 31歳(新加入)
ガルシア 28歳(新加入)
マルティネス 21歳(育成枠 1軍出場なし)
ジーは185センチ92キロの右腕。テキサス州出身、2007年ドラフト21巡目(全体663位)でメッツに入団。2010年にMLBに昇格し、2011年にはチーム最多の13勝、2013年にも11勝を挙げるなど先発投手として活躍したが、2014年頃から故障がちとなり、2015年にFAとなる。以後、ロイヤルズ、レンジャーズ、ツインズと移籍するがローテーションに定着できず。昨年6月に移籍したツインズでは救援投手を務めていた。
MLB通算で51勝48敗1セーブ、防御率4.09。実績のある投手であり、チェンジアップは一級品とされるが、被安打率は.265と高く、走者を背負って投げるタイプだ。先発としての豊富な経験をNPBで生かすことができるか・
ガルシアは190センチ104キロの巨漢左腕。キューバ出身、2010年にアメリカに亡命し、ドジャースに入団。その後、ホワイトソックスを経てメキシカン・リーグ、さらにロイヤルズと移籍したが、MLB通算では5試合0勝1敗、防御率13.50とほとんど実績がない。もともとキューバ国内リーグでも3年間で12勝11敗、防御率4.53と実績のあまりない投手だった。ノーマークに近かったが、今冬のドミニカ共和国のカリビアン・リーグで3勝2敗、防御率3.23と好投し、森繁和監督の目に留まった。四球が多いが、出世前であり、日本で進化する可能性はあるだろう。救援での起用が考えられる。
マルティネスはガルシアとは異なり、キューバから派遣されている投手。昨年のWBC代表にも選ばれた。2年目で、昨年はファームで1勝2敗、防御率5.96だった。
ビシエドは中軸の期待、アルモンテ&モヤはメジャーでの実績少ないが…
野手は3人。
◯内野手
ビシエド 28歳 NPB2年 748打197安40本117点、打率.263
◯外野手
アルモンテ 28歳(新加入)
モヤ 26歳(新加入)
これもキューバ出身のビシエドは3年目。1年目前半、派手な活躍で売り出した。昨年は米市民権取得手続きの問題で“長期離脱“。また8月に死球で右腕を骨折したために87試合の出場にとどまったが、それでも18本塁打と長打力を発揮した。開幕から中軸としての活躍が期待される。
アルモンテは183センチ98キロのスイッチヒッター。ドミニカ共和国から2005年にヤンキースに入団。出世は遅かったが、2013年6月に8年かけてMLBに昇格。外野手としてまずまずの働きをするも、故障によってマイナー落ち。翌年もMLBでプレーするが、MLB通算では47試合2本塁打12打点、打率.211と実力を発揮できなかった。以後はメキシカン・リーグなどでプレー。早打ちで四球を選ぶタイプではないが、マイナー通算94本塁打の長打力が売りだ。
モヤは201センチ117キロの巨漢。彼も両打ち。プエルトリコ出身。2008年タイガースに入団。MLBには2014年に昇格するも実績を残せなかったが、2016年は5月に昇格すると6、7番を打ち、6月22日のマリナーズ戦では2本塁打するなど活躍した。しかし、2017年はマイナー暮らし。このオフに中日と契約した。
MLB通算では3シーズンで124打数31安打5本塁打11打点、打率.250。マイナー通算138本塁打を記録したが、3342打席で972三振と3分の1近くが三振。176四球。いわゆるフリースインガーで当たれば大きいが、三振も多いタイプ。まだ26歳と若く、NPBの投手に適応する可能性はあるだろう。
森監督はこの中から使える選手を選抜していくのだろう。未知数の魅力はあるが、どの選手が活躍するだろうか。
(Full-Count編集部)