ヤマハのMotoGPサテライトチーム、テック3が2018年限りでヤマハとの関係を解消

 ヤマハとMotoGPに参戦するテック3は2月22日、2018年シーズンを最後にMotoGPにおけるパートナーシップを解消することを発表した。

 テック3はヤマハのサテライトチーム、モンスター・ヤマハ・テック3としてMotoGPに参戦。ヤマハとの関係は20年に及び、2018年シーズンのMotoGPへも、ヨハン・ザルコとマレーシア人初のMotoGPライダーとなったハフィス・シャーリンのライダーラインアップで参戦することが発表されていた。

 テック3は2018年シーズンをもってヤマハとのパートナーシップを解消することをヤマハに通知し、ヤマハはそれを受け入れた。ヤマハによるチームへのサポートは、2018年シーズンの最後まで継続されるという。

 テック3は2019年以降もMotoGP、Moto2への参戦を継続。来シーズン以降の参戦計画については後日発表予定とのこと。また、ヤマハは2019年のサテライトチーム運営について、検討を進めているところだという。

 ヤマハのモビリティ技術本部MS統括部長、モビリティ技術本部MS統括部MS開発部長の辻幸一氏はテック3とのパートナシップが2018年シーズンで最後になることについて、「このように長くうまくいっていた関係性が終わってしまうのは、少し悲しいですね」と表現している。

「我々は(テック3の)エルベ・ポンシャラルからYZR-M1をリースするためのヤマハとの契約を延長しないという決断を知らされました。テック3の新しいパートナーと将来のために、我々は彼の決断を受け入れることになったんです。2018年シーズンは引き続き、テック3とそのライダーたちをしっかりサポートしていきますよ」

 テック3のチームマネージャーであるエルベ・ポンシャラルは今回のヤマハとのパートナーシップ解消について、「大きな決断だった」と胸中を打ち明けている。

「20年にわたるテック3とヤマハのすばらしいパートナーシップを一言で表すなら、それは難しいミッションだったよ。1998年、僕はヤマハとコラボレーションする機会を得ることができた。それは並ではない道のりだったよ。この関係解消は、僕にとって大きな決断だった。ヤマハと、かかわった多くの人にお礼が言いたい」

「我々に提示された提案はテック3が始まった当初から待ち望んでいた項目が含まれていて、僕はそれに『ノー』とは言えなかった。けれど、我々は2018年シーズン最終戦バレンシアの最終ラップまで、モンスター・ヤマハ・テック3だ。ヤマハの成功と、テック3に変わるパートナーが見つかることを望んでいるよ」

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