【MLB】パドレスのグリーン監督、OP戦での“牧田隠し”を本気で検討 「彼を隠したい」

パドレス・牧田和久【写真:西山和明】

「サブマリン」に魅了される指揮官「彼の投球を見れば見るほど…」

 スプリングキャンプで順調な調整を進めているパドレスの牧田和久投手。米国でも珍しい「サブマリン」から繰り出される緩急自在、変幻自在、独特の軌道のボールには早くもチームメートから感嘆の声が上がっている。

 23日(日本時間24日)には、キャンプで初めてフリー打撃に登板。この投球を見ていた、8年総額1億4400万ドル(約154億円)の大型契約で加入したエリック・ホズマー内野手も「ワオッ」と驚きの声をあげていた。スプリングトレーニングが始まって、まだ数日しか経っていないが、特異なサブマリンは早くもチームメートたちの心を鷲掴みにしている。

 パドレスのアンディ・グリーン監督も牧田に魅了された1人。パドレス公式ブログは指揮官のコメントを紹介しており「金曜日の牧田は素晴らしいと思った。たくさんの笑顔がフィールドで見えた。見たことがないというのもあって、自分のスイングができない選手たちも多くいた」と語り「彼の投球を見れば見るほど、スプリングトレーニングの期間はナ・リーグ西地区のチーム相手には彼を隠したいという気持ちにかられるんだ」とも話している。

MLB公式サイトも言及「彼が姿を見せなくても驚いてはいけない」

 今後、牧田はもう1度フリー打撃での登板を挟み、実戦デビューを果たす見通しとなっている。だが、グリーン監督はその実戦の舞台にも言及。「レギュラーシーズンの試合より前に牧田を対戦相手に見せたくはない。対戦相手がどこか見定める必要がある。起用するならドジャース戦ではなくレンジャーズ戦というふうに調整するだろう」と語り、同じナショナル・リーグ西地区に属するダイヤモンドバックス、ロッキーズ、ドジャース、ジャイアンツとの対戦での牧田の起用を避ける考えを示したという。

 MLB公式サイトも牧田についてレポート。グリーン監督と同様に「もう1度ライブBPをこなしてから、パドレスのユニホームでのデビュー戦に挑むだろう」とし、デビュー戦は3月1日(日本時間2日)のレンジャース戦だと予想。さらには「もし彼が、それ以降姿を見せなくても驚いてはいけない」とし、グリーン監督の「隠したい」発言から、ユーモア混じりに記している。

 “絶滅危惧種”とも呼ばれるアンダースローの投手たちだが、牧田が米国で与えている衝撃は相当なもの。二刀流の大谷だけでなく、牧田もまた全米に衝撃を与え得る存在だろう。

(Full-Count編集部)

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