藤田金屬、ホームページの採用サイトを全面リニューアル 学生目線で表現「会社・仕事を知る」コンテンツ充実

 藤田金屬(本社・新潟市、社長・今井幹文氏)は昨年末、自社ホームページの採用ページを大幅に刷新、リニューアルした。

 近年、鉄鋼業界に限らず買い手市場から売り手市場に大きく変わり、さらに採用難は深刻化するとみられる中で、BtoC企業に比べ知名度の点で不利なBtoB企業にとって、まずはいかに学生たちに知ってもらうかが大きな課題となっている。

 同社は就職氷河期と言われていた時期からさまざまな施策を行い、より優秀な学生の獲得を行ってきた。定期的な学校訪問を行い、信頼関係の構築に努めてきたことが奏功し、既得権となっている大学主催の説明会への入り込み、他業種と合同でのインターンシップなどさまざまなパターンのインターンシップを開催、また、インターンシップに参加した学生への企業理解フォローとして「藤田金屬通信」の定期的発行、内定学生の方のみならず、その親御さんへのフォローなどのさまざまな工夫を行っている。

 今回のリニューアルはより学生目線で表現し、学生とのミスマッチが無いようにこだわり、今後のさらなる採用難への対応を目指す。

 近年の学生は業界や企業研究に採用サイトを活用する傾向にある。意欲のある学生ほど企業の採用サイトを見ている傾向だという。

 リニューアルした採用ページでは「会社を知る」、「仕事を知る」のコンテンツを充実させている。「会社を知る」では、鉄鋼流通は業務内容やビジネスの理解に至るまでハードルが高いため、図を入れ見やすい工夫をして鉄鋼流通業の役割などを伝えている。「仕事を知る」では、若手社員の「入社の決め手」、「仕事内容」、「仕事で大切にしていること」などのアンケートやインタビューを行った。

 学生が社員を通して企業を見ることで、共感から将来の働くイメージを持ち、会社への理解にまで繋げることができるようなホームページに仕上げた。人材育成についても社員一人ひとりの成長を支援する制度や研修内容を伝えている。

 採用活動は「1回ごとの接点が大切になってくる地道な活動」と採用担当の今井理恵総務部総務チーム課長補。同社はこれからもまめに更新することで常に「動く変わる」で改善している姿を伝えたい考えだ。

 総務部長の土田喜一取締役は「社員が当社に誇りを持っていることが学生さんに説得力もって、響いていくはず」と強調する。

 すでに一部の企業や大学で企業研究、見学会という名で広報活動が始まっている中で、着実に同社のサイトに着目している学生が増えてきており、すでに成果が表れ始めている。

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