【宇部興産の不適切行為】住友電工、フジクラで安全確認

 大手化学メーカー宇部興産の電線材料に関する品質検査の不適切行為に関して、電線大手の安全性検証が進ちょくしている。住友電工とフジクラはすでに安全を確認。古河電工では手元にある材料の特性は既定のスペックを満たしていることを確認している。

 宇部興産では電力ケーブルや通信ケーブルの押出被覆の材料となる低密度ポリエチレン製品の一部について、顧客と交わした仕様書に規定された試験の一部を省略する不適切行為があった。

 11月の発覚から現在までに納入先全50社に連絡を済ませ、品質に関する検証作業が進んでいた。

 電線大手では住友電工、古河電工、フジクラなどに不適切品が納入されている。住友電工はすでに最終的な検査が完了。顧客から特性に問題がない旨の書面を受領している。フジクラでも検査の結果、顧客の求める基準内に製品品質が収まっていることを確認。古河電工では手元にある材料で品質を確認済み。今後は過去の製品について検証作業を急ぐ。

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