【横須賀市】うみかぜ公園のスケボー場、3月再開へ 横須賀市

床一面に青色のコーティング

 平成町にあるうみかぜ公園内スケートボードパークの改修工事が終了し、3月1日午後から一般開放される。スケートボードは東京五輪の正式種目に決定したことにより競技人口増加が見込まれる。関係者は若い世代を中心とした利用者の拡大を期待している。

 スケートボードパークは現在県内に約20施設あり、その中でもうみかぜ公園内は最大規模の広さ(3560平方メートル)を誇る。他の施設では有料の場合も多い中で、同施設は無料。市民に加え、県外から訪れる利用者も多い。全国大会の会場やトッププロの練習場として幅広い層に親しまれている。

 開設されてから20年が経ち、潮風の影響などで老朽化が顕著となっていたことを受けて横須賀市は、改修工事を実施。ひび割れや色落ちが目立っていたフラットと呼ばれる床面に全天候型のコーティングを施し、安全性と耐久性を高めた。また、セクションと呼ばれる構造物もすべてコンクリートに建て替え。傾斜面の角度など、全日本スケートボード協会や利用者の意見を取り入れながら工事が進められた。

 公園内ではこれ以外に、色あせのひどかったバスケットボールコートや壁打ちのテニスコートの塗り替えなども行った。

関係者から待望の声

 改修工事終了の知らせを受けて、市内の利用者からは喜びの声が上がっている。市内唯一のスケートボードショップ「ours skateboard&Co」(安浦町)を営む本田聡宏さんは、自身もスケーターの一人。「工事中は、横浜まで行かないと本格的な練習場がなかった。再開を待っていた人も多いと思う」と待望の声を漏らした。また同施設は、米国人の利用者も多く、言語を教え合うなどの交流の場にもなっていたという。

 全日本スケートボード協会横須賀支部の亀岡祐一支部長は「設備の難易度も上がり、プロでも満足度の高い仕上がりになったと思う」と喜びを語った。また、近年はスクールに幼稚園や小学生の入会が増えていることを受け「トップスケーターの滑りを近くで体感できるのは、競技人口の底上げにもつながる」と期待感を示した。

施設誘致に向けた動き

 市の来年度予算には「BMXやスケートボードなどを対象としたアクティブスポーツ施設の誘致に向けた調査研究」が盛り込まれている。市担当者は「競技人口の増加や他施設の経営状況を見ながら検討していく」と話した。

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