【MLB】ジャッジも驚愕! ヤンキース合流のNFLスターQB、フリー打撃で柵越え6本

ヤンキースに”期間限定”合流のNFLスターQBラッセル・ウィルソン【写真:Getty Images】

今オフにトレードのシーホークスQBウィルソンが合流「僕が常に愛してきたチーム」

 NFLシーホークスの名クオーターバック(QB)、ラッセル・ウィルソンが26日(日本時間27日)にヤンキースのキャンプに合流した。名門球団がオフにレンジャーズから獲得し、話題となっていたアメフト界のスーパースターは、初日からフリー打撃で柵越えを連発。昨季のア・リーグ本塁打王、アーロン・ジャッジ外野手らを“虜”にした様子をMLB公式サイトが伝えている。 

 ウィルソンは2012年にシーホークスに入団。13年にはスーパーボウルを制覇したリーグ屈指のQBだ。高校時代は“三刀流”のスーパースターで、バスケットボール、野球でも活躍。高卒時の07年にはオリオールズからドラフト41巡目で指名を受けたが、当時は進学を選択した。10年のドラフトでもロッキーズから4巡目で指名されて入団。その後、NFL入りを目指すためにチームから離れていたが、13年のルールファイブ・ドラフトでレンジャーズがウィルソンをサプライズ指名。そして、今オフにはヤンキースがトレードでの獲得を発表し、この日、チームに合流した。 

 MLB公式サイトによると、ウィルソンは約1週間練習に参加する予定で、ヤンキースのユニホームを着るが、試合に出場することはないという。それでも、「僕が常に愛してきたチームだ。そして、常に夢中だったチームなんだ。このジャージーを身にまとい、ヤンキースの帽子を被ることは夢なんだ」と名門球団への入団に興奮を隠せない様子。練習ではアメフト選手とは思えないパフォーマンスを見せたという。 

ジャッジは早くも夢中!?「最も素晴らしかったのは、彼と話をして質問をすること」

「グレッグ・バード、アーロン・ジャッジ、ゲーリー・サンチェス、そしてジャンカルロ・スタントンらとともに打撃練習に参加。ウィルソンはジョージ・M・スタインブレナー・フィールドで本塁打を6本放った」 

 なんと、フリー打撃で6本の柵越えをマーク。MLB公式サイトのツイッターでは、その動画も公開している。記事によると、ウィルソン本人は「混乱する人もいる、これはスタントやその類なのか、とね。彼らは僕のことを知らないんだ。もし本当に知っているなら、野球は僕の一部だということが分かる」と話したという。実際に、ジャッジは「初めての打撃練習だと彼は言っていたけど、僕は信じなかった」と驚愕のコメントを残している。 

 ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMはウィルソンを獲得した当時、地元メディアに「多くの選手と会話をしたが、キャンプに短期間ながらラッセルを加えることができることに、我々は本当に興奮している。彼が共通のゴールにチームメートをいかに導くのかや、競技に関してどのように厳密に日々準備しているのか、そしてシーズン中の成功と失敗をどう操縦して行くのか。その洞察を得ることを楽しみにしている」と“勝者のメンタリティー”の注入に期待を寄せていた。 

 その効果は初日から現れたようだ。ジャッジは記事の中で「僕にとって最も素晴らしかったのは、彼と話をして質問をすることだった」と回顧。一方、ウィルソンもメジャー随一の名門球団の選手たちから刺激を受けているようで、「僕が最もワクワクしているのは、ヤンキースや彼らがどのようにして27度の優勝(世界一)を果たしたのかということなんだ。ここには雰囲気がある。僕はそれを解明しなければならない。そして、フットボールでのキャリアに生かさなければいけないんだ」と話している。 

 ヤンキースに加わった“期間限定最強助っ人”。二刀流のスターと名門球団のナインがお互いを高め合い、新たなシーズンでとてつもないことを成し遂げるかもしれない。 

(Full-Count編集部)

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