JFEシビル、大型冷凍冷蔵倉庫を受注 埼玉の水産物加工・卸売から

 JFEシビル(社長・藤井善英氏)は1日、水産物の加工・卸売などを行うホウスイの大型冷凍冷蔵倉庫「川島物流センター」(埼玉県比企郡)を受注し、先月着工したと発表した。受注額は明らかにしていない。元請はニッスイ・エンジニアリング。

 本施設はプレキャスト・プレストレスト・コンクリート造(一部鉄骨造)5階建て、延床面積は2万9千平方メートル。プレキャスト・プレストレスト・コンクリート造の免震建物は部材の現場での緊張効果により床面に圧縮力が働くため、床のクラックを最小限に抑えることができる。

 壁はパネルを設置するが床はコンクリートスラブのままで利用するため建設後に床のクラック補修が困難な冷凍冷蔵倉庫では、プレキャスト・プレストレスト・コンクリート造が最適とされている。加えて、床の剛性も高くフォークリフトの振動を最小限に抑えることもできる。

 収容トン数は6万トンとホウスイ最大の施設となる。収容パレット数は2万6900パレット。3面トラックバースで冷蔵庫棟、事務所棟ともLED照明とするなど環境や省エネにも配慮したほか非常用発電設備も設置している。

 同社は建築事業で主軸の物流施設に次ぐ分野として大型冷凍冷蔵倉庫の受注に注力しており、鉄骨造以外の大型案件へ事業の幅の拡大を図っている。同社では本件を契機に事業拡大を図っていく方針。

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