南阿蘇鉄道、復旧へ着工 立野─中松間、22年度開通目指す

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南阿蘇鉄道の復旧工事着工式でくわ入れする高森高の生徒ら=3日午後、南阿蘇村立野(高見伸)

 熊本地震で被災し部分運行が続く第三セクター南阿蘇鉄道(高森町)は3日、不通となっている南阿蘇村の立野─中松間(10・6キロ)の復旧工事に着手した。2022年度の全線復旧を目指す。同日、犀角[さいかく]山トンネルの立野駅側入り口で着工式を開き、関係者ら約100人が参加した。

 南阿蘇鉄道は立野と高森を結ぶ全長17・7キロ。地震で被災したが、16年7月末に中松─高森間(7・1キロ)で運転を再開。被害が大きく、最大70億円の復旧費が見込まれる立野─中松間については、国に支援を要請していた。

 国は昨年末、大規模災害で被災した赤字の鉄道事業者の負担をゼロとし、復旧費の実質97・5%を国が負担する支援制度を新設した。

 同鉄道は昨年12月、立野─中松間の調査設計に着手。18年度中に全ての調査設計を終える計画で、設計が完了した区間から順次工事を発注する。損傷の激しい犀角山のトンネル区間(125メートル)は、山を掘削してなくす。

 着工式には沿線自治体の関係者らが出席。同鉄道の草村大成社長(高森町長)が「地域住民の利便性をさらに高め、観光客の呼び込みに寄与できる会社を目指す」とあいさつ。国土交通省の秋本真利政務官は「一日も早い全線復旧に向け全力で支援していく」と述べた。高森高生3人を含む20人がくわ入れして着工を祝った。(田上一平)

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