トランプ政権、鉄鋼・アルミの輸入規制「232条」を今週にも発動最終決定

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 米国のトランプ大統領は1日、USスチールやニューコアなど同国鉄鋼大手トップとの会談の中で、今週にも鉄鋼やアルミに対し通商拡大法232条での輸入規制措置を発動する考えを示した。詳細は明らかでないが、発動の可能性が高まったことで世界の鉄鋼・アルミ貿易に多大な影響が及ぶ懸念が強まった。

 ホワイトハウスが公表した会談のやり取りによると、トランプ大統領はUSSのブリットCEOやニューコアのフェリオラCEOらを前に「鉄鋼で25%、アルミで10%の関税を課す。課税は無期限だ」と発言したという。トランプ大統領は今週にも署名するとしている。

 これに対し、日本鉄鋼連盟は現地時間2日、進藤孝生会長名でホワイトハウスへレターを提出。発動すれば「負の連鎖が生まれる」とし、自由貿易を尊重することが安定的な経済成長につながると再考を促した。

 新日鉄住金の進藤社長は2日、中期経営計画の会見で同件に触れ「全世界の鉄鋼貿易に大きな影響を与える。各国が保護貿易的な対抗措置をとれば混乱は免れない」と改めて懸念を表明。日本からの対米輸出200万トンへの影響に限らず「他国の鋼材が米国市場から締め出されればアジア市場で値下げし拡販しかねない」と指摘した。

 232条をめぐっては商務省が先月16日に鉄鋼とアルミで各3案を大統領へ建議。商務省案の一つでは「全ての国に鉄鋼輸入で24%の関税を課す」としていた。

1月の鉄鋼輸入、2カ月連続増

 米国鉄鋼協会(AISI)は、1月の鉄鋼輸入が速報値で287万5千ネットトンだったと発表した。前年同月の確報比では2%増となり、2カ月連続の増加となる。

 品種別では油井管(OCTG)が37万2千Nトン、ラインパイプが19万5千Nトンと鋼管類がほぼ倍増。国別では韓国が33万9千Nトンと高水準を続けている。