カネミ油症50年 県、患者認定は1人 本年度検診 「基準厳しい」

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 長崎県は6日、カネミ油症の本年度検診を受けた県内の未認定60人のうち、新たに長崎市の50代男性1人を油症認定したと発表した。油症検診に基づく認定数は13年連続でゼロか1桁にとどまっており、被害者側からは「基準が厳しすぎる」との声が上がっている。

 医師でつくる県油症対策委員会が2月27日付で県に答申。認定を巡っては、汚染食用油を摂取し半世紀がたつこともあり、被害者側はダイオキシン類などの血中濃度を重視する現行基準の見直しを国に求めている。

 県生活衛生課によると、49人が認定に至らず、ほか10人は経過観察。認定された1人は2013年度以来2度目の受診だった。

 認定が1人だけだったことについて、カネミ油症被害者五島市の会の旭梶山英臣会長は「症状に苦しみながらずっと未認定の人もいるが、今の(厳しい)基準では、これが限界だと思う」と話した。

 また、油症発生時に認定患者と同居し汚染油を食べた人を患者とみなす「同居家族認定」は随時申請を受け付けていて、本年度中の申請者5人全員を認めた。

 本県認定患者数は6日現在、同居家族認定も含め964人(死亡、転居含む)、県内在住の生存者は469人となった。