神戸製鋼、4月1日付で川崎会長兼社長が引責辞任 信頼回復へ「新体制で改革」、後任社長、近く公表

 神戸製鋼所の川崎博也社長は6日、都内で記者会見し、品質不正問題の責任をとり、会長兼社長を辞任することを明らかにした。アルミ・銅事業部門の責任者である金子明副社長とともに4月1日付で辞任、6月下旬開催の株主総会日付で取締役も退く。後任社長については近く発表する。

 川崎社長は記者会見の冒頭、不適切行為について改めて謝罪した上で、「多くの方々に神戸製鋼が変わったと思っていただくためには、新たな体制でスピード感をもって改革に取り組むことが最善の策と判断した」と述べた。川崎氏の辞任は5日の取締役会で、本人による申し出を受けて承認された。また、外部調査委員会の調査で不適切行為を認識していたとされた藤井拓己、磯野誠昭両常務執行役員は6日付で退任。平田誠二執行役員は報酬を一部返納する。

 このほか、関与していた3役員を除く全執行役員については、3月から基本報酬の10~50%を1~4カ月間、自主返納する。

 また不適切行為を行っていたコベルコマテリアル銅管、神鋼メタルプロダクツの益野裕、安藤裕幸両社長は4月1日付で退任する。

 新体制の下で設置するコンプライアンス担当、品質担当の執行役員にはそれぞれ、内山田邦夫氏(警察庁出身)、山田裕氏(元ブリヂストン常務執行役員)が就く。

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