東洋鋼鈑、新塩ビ被覆鋼板を開発 赤外線を効率反射、熱伝導を最小化

 東洋鋼鈑は、遮熱機能をもつポリ塩化ビニルを金属板に被覆した外装用のラミネート鋼板を開発した。一般的な塩ビ鋼板に比べ赤外線を効率よく反射し、熱伝導を最小化。現在特許を申請しており、従来から屋根に展開する金属防水工法への採用を通じて多彩な市場ニーズを捕捉する。

 今回の新鋼板をめぐっては、溶融亜鉛めっき鋼板やステンレス鋼板などの金属板に遮熱機能を付加したポリ塩化ビニルでラミネートする仕組み。遮熱の設定条件によって60%を超える日射の反射率を実現できるほか、表面の温度を約20度抑制する効果がある。今後は屋上やバルコニー向けで多くの採用実績を上げる金属防水工法に投入する。

 9日まで東京・有明の東京ビックサイトで開催する「建築・建材展2018」で紹介する。期間中、東洋鋼鈑は「光・熱・音」をテーマに専用のブースを設け、グループ会社で中核商社の鋼鈑商事も参画。銀鏡めっき鋼板製の光ダクトを使用した自然採光システム「どこでも光窓」について、高さ100ミリの薄型ダクトを実寸大で展示するほか、遮音シートを利用した防音壁の新構造を参考出品するなどしている。

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