小1男子に教諭体罰 藤沢、「ばか者」と頭たたく

 藤沢市立小学校の女性教諭(61)が、担任する1年の男子児童(7)の頭を拳でたたき、1週間のけがを負わせていたことが7日、分かった。保護者からの連絡を受けた学校が同じクラスの児童全員に聞き取り調査をした結果、他にも4人の児童が、この教諭にたたかれていたことが判明。市教育委員会は体罰と認定し、5日に県教育委員会に報告した。

 市教委や学校などによると、教諭は2月28日、音楽の授業で指示を聞かなかった男児に「ばか者」と言って、頭を拳でたたいたという。男児は3月2日、医療機関で左頭部打撲の診断を受けた。

 児童の保護者からの訴えを受けて、学校がクラスの全児童とこの教諭から聞き取り調査したところ、他にも4人の児童が「グーで頭をたたかれた」「たたかれたことが10回くらいある」「ばか者と言われて、頭をバンとたたかれた」などと話したという。

 教諭はこれらの事実関係を認め、「(児童への)指示が通らず、感情的になってしまった」と話したという。学校は児童と保護者に謝罪した。

 男児の保護者は神奈川新聞の取材に「小学1年では先生に逆らえない。弱い立場の子どもたちに暴力を振るうことはあってはならない」と話し、藤沢署に被害届を出したことを明らかにした。

 校長は「教諭の行為は大変不適切で児童、保護者に申し訳ない」と話し、教頭らが当該教諭とともに学級指導に当たる対策を取ったと説明した。8日に全校保護者会を開いて経緯などを説明するという。

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