アリエタ獲得レースに伏兵・パドレスが参戦か

フィリーズ、ブリュワーズ、ナショナルズなどの名前が挙がっているジェイク・アリエタの獲得レースに、思わぬ伏兵が現れた。エリック・ホズマーと8年1億4400万ドルの大型契約を結んだパドレスが、アリエタをはじめとする有力投手の獲得を検討しているようだ。

MLBネットワークのジョン・ヘイマンによると、パドレスは球団内で元サイ・ヤング賞右腕の獲得について議論を行っているという。まだ具体的な話には発展しておらず、あくまでも「獲得の可能性がある」程度の話に留まっているが、ランス・リンやアレックス・カッブを含め、パドレスが有力投手の獲得を検討し始めているのは事実の模様。アリエタ、リン、カッブはいずれもクオリファイング・オファー物件であり、ホズマー獲得ですでにドラフト指名権とインターナショナル・ボーナスプールを失っているパドレスは、前述の3投手のいずれかを獲得するとさらにドラフト指名権とインターナショナル・ボーナスプールを失うことになるため、そのあたりの事情も含めて慎重に議論が行われることになるだろう。

パドレスはクレイトン・リチャードとブライアン・ミッチェルの先発ローテーション入りは当確と見られているものの、残りの3枠を多くの若手投手が争っている。才能豊かな若手投手の可能性に賭けてみるのも決して悪い選択肢ではないが、アリエタのような確固たる実績のある投手を先発ローテーションに加えるのは間違いなくチームにとってプラスとなるはずだ。ただし、アリエタはここ数年、パフォーマンスが下り坂となっており、再建中のパドレスが優勝を狙う態勢を整える頃にはさらに衰えてしまっている可能性が高い。そうした事情を考えると、アリエタは今季すぐに優勝争いができるチームを好むのではないだろうか。

今のところ、アリエタは希望契約年数や希望年俸額を引き下げる素振りを見せておらず、それが契約交渉が長期化する原因にもなっている。アリエタの要求を呑むチームが現れるのか、それともアリエタが折れて条件を引き下げるのか。今後の動向を見守りたい。


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