元巨人・村田修一、栃木入団会見全文「『お疲れさん』と言ってほしい」

BC栃木への入団会見に臨んだ村田修一【写真:荒川祐史】

BC栃木で再出発する村田

 ルートインBCリーグの栃木ゴールデンブレーブスに入団することが決まった元巨人の村田修一内野手が9日、栃木県小山市内で記者会見に臨み、決断の理由や新天地での意気込みを語った。以下が会見全文。 

――チームが決まって率直な心境は? 

「野球を続けられる場所を提供していだいて感謝している。若い選手が多い中、いいお手本になれるように野球に取り組んでいきたい」 

――ゴールデンブレーブスを選んだ理由は? 

「ゆかりのある土地で、地域貢献含めてまた進めていきたいという中で、大学の監督の出身地、嫁の出身地。そういう意味で選びました」 

――背番号25。選んだ理由は? 

「プロ入ってからずっとつけていた。大学の時もつけていた好きな数字」 

――チームが決まらない間、どんな思いで過ごしていた? 

「プロ入ってから15年間野球をやっていた。なかなか家族と一緒に人生のことを考える時間がなかった。いい時間をいただいた。いろいろ考えた。相談もした。今までにないくらい家族と会話ができた」 

――今回の決断については? 

「ユニフォームをまた着て欲しい。息子たちにもそう言われた。最後の試合を、どうやって終わったか覚えていない。息子たちに見てもらいたい。プロ入ってから応援してくれた栃木のお父さん、お母さんに近くで見せられる。これほどいいことはない」 

体の仕上がりは「NPBのオープン戦でも野球ができるくらい」

――体の状態、仕上がり具合は? 

「NPBのオープン戦でも野球ができるくらいの仕上がり。1月も他の選手とやっていた。野球は1人でやるスポーツではない。つくづく感じた」 

――自主トレ期間中はどういう調整を? 

「引っ越しもあった。なかなかうまく動かせなかったが仕上がっている。試合で見ていただければ」 

――栃木でどんなプレーを見せたい? 

「チームに貢献することが大前提。元気な以上、試合に出続けたい」 

――今シーズンにかける思いは? 

「チームの勝利に貢献することが大前提。復帰する復帰しないは僕が決めることではない。日々野球に対して精進していく」 

――栃木の人たちにどういったプレーを見せたいか? 

「体も元気。一生懸命やることしかできない。それを間近で見ていただきたい。地域貢献活動にも参加したい。そういうところを見てほしい」 

高校、大学の同級生から後押し、「僕だけでは決断できないことはいっぱいある」

――小山、栃木の方にメッセージは? 

「球場に足を運んでいただいて、応援していただければ。選手みんなの活力になる。球場に足を運んでいただいて、声をかけていただければ笑顔で対応したい」 

――NPB各球団からオファーがない時点で引退は考えていたか? 

「チャレンジすることは間違いではない。いろんなチャレンジの仕方がある。話がない時点で辞めて、次の人生のチャレンジをしてもよかったけど、野球をしたいという思いがあった。地域貢献活動など、いろいろ加味して、ゴールデンブレーブスと意見が一致した。辞めるのはいつでもできる。続ける場所をいただいて感謝している」 
  
――周囲の続けてほしいという声に影響された? 

「地元に帰って同級生と一緒に酒を交わす機会もあった。高校の同級生、大学の同級生といろいろ話す中、一緒に野球を続けてきて、このまま辞めるのは寂しいとみんなに言われた。僕だけでは決断できないことはいっぱいある。周りの人に支えられてここまできた。周りの人に納得してもらい、『お疲れさん』と言ってほしい。僕一人で決断できない。練習を手伝ってもらった時もそう。同級生、支えてくれたみんなに対して感謝する1年のスタートにしたい」 

――栃木の同じ世代のほかのスポーツの選手の活躍は力になっているか? 

「スポーツは違えど、記事は読んでいる。あいつはあそこでまだ頑張っている。俺もまだ頑張りたいなという気持ちになるのは確か。一緒に栃木を盛り上げていければ幸い」 

――お子さんたちはどのような反応? 

「頑張って、と。じいちゃん、ばあちゃんのところに遊びに行けるね。という話にもなった。近くに親戚がいるのはすごく支えになる。単身で来るけれど、心配することなく、いつでも甘えられる。子どもたち、栃木のお父さん、お母さんにも感謝している」 

――チームメートとどうコミュニケーションを取っていきたい? 

「若い選手が多い。自分で言うのもなんですが、強面で雰囲気出ていますから、自分から積極的に話してくる子は少ないでしょう。出来るだけ自分から話していくように努力していきたい。何とか溶け込んでいけるように頑張る」 

NPBへの復帰時期は? 「お声がかかれば行く」「まずはブレーブスさんのために」

――(監督への質問)村田選手にはどういったポジションを? 

「NPBの厳しさ。ここを選手に伝えてほしい。試合に入るための準備、練習している姿を見せてほしい」 

――ファンとの触れ合いは? 

「球場に来ていただければ、触れ合える機会もある。間近で見ていただいて、皆さんでご判断していただければ。真摯に対応します。声かけていただければ、スマイルタダですから。スマイルをふりまければいいかなと思います」 

――(監督への質問)起用の面はどう考えていますか? 

「打線の軸、守備の要。村田選手には常にサード、これが俺のポジションだというところを常に見せていただきたい」 

――NPB復帰の時期はいつごろまでに考えているか。 

「今年の期限。7月31日。それまでに復帰があるのか、ないのか。僕が判断するしないではない。お声がかかれば行く。その先のことは考えていない。まずはブレーブスさんのために野球をする」 
  
――5月には巨人との対戦がありますが、古巣と対戦する思いは?

「1軍選手はいませんから。僕がいた球団とは別の球団と思ってブレーブスのために守備に就きますし、ファンのためにバットを振る。古巣という感覚はない」 

――2000安打まであと135本。そこに対する思いは? 

「復帰できなければ積み重ねられない。復帰が決まったらお答えします」 

BCリーグで思い描く野球、「体の近くに投げても構わない」

――BCリーグはどんな印象? 相談したり、情報を仕入れたりした? 

「同世代から情報収集はない。自分の中で決めて判断した。NPBを目指す選手が多いということは、NPBよりレベルは下と理解している。野球に対しての気持ちをNPBと比べるのは失礼。野球に真摯に取り組んでいる選手が多い。見習って取り組んでいきたい」 

――NPBを目指す選手が村田選手を抑えてアピールしようとしてくる。その中でどんな結果を残していきたい? 

「数字的な目標はない。1打席1打席向かってきても、体の近くに投げても構わない。受け入れる心の準備はしている。向かってきて構わない」 

――栃木県のイメージは? 

「長男が歴史好き。実家に帰ってきたときは日光に行ったり、江戸村行ったり。回ったりしている。いろいろ見ながら、『こうなんじゃない』と言うけど、僕は全然わからない。そんなことも知っているのかというくらい。結構、知っている。一緒に回って勉強している。長男に感謝している」 

(Full-Count編集部)

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