建設キャリアアップ制度、レベル4は建設マスターなどの要件化を検討

 「建設キャリアアップシステム」を活用した技能者の能力評価制度の枠組みを検討する「第4回建設技能者の能力評価のあり方に関する検討会」が、2月28日に開催された。

 検討会では、初級技能者や中堅技能者、職長・熟練技能者、登録基幹技能者の4つのレベルのうち、レベル4の登録基幹技能者レベルとレベル3の職長レベルの評価基準について論議した。高度なマネジメント能力を持つ登録基幹技能者等のレベル4について、「建設マスター」「卓越した技能者(現代の名工)」「技能グランプリ表彰者」「安全優良職長厚生労働大臣顕彰」の表彰を評価要件として検討。また職長として従事できる技能者のレベル3については、1級技能検定の資格を評価要件とすることが議題に上がった。一人前の技能者を想定したレベル2に関しては、すでに2級技能検定を要件とすることが前回までの議論で上がっていた。

 客観的に定量化可能な評価基準が求められる中、職種内における細分化や技能検定のない専門工事に対する対応等についても意見が出され、今後の議題とされた。

 3月20日に開催予定の第5回検討会では、中間とりまとめ案が示される。国土交通省は、2018年夏には建設技能者の能力評価制度の枠組みを明らかにし、2019年度より評価制度を運用する。

 2018年秋より「建設キャリアアップシステム」の試験的な運用が予定されているが、まず、見習い技能者レベルと登録基幹技能者レベルの2つのレベル分けからスタートすることになっている。

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