路線バス運行中の津波警報想定し避難訓練 葉山町など

 路線バス運行中に津波警報が発令されたとの想定で、京急バスと葉山町が9日、同町内と逗子市内で津波避難訓練を実施した。実際の車両を走らせ、同社社員と町職員約40人が地震や津波発生時の対応や乗客誘導の手順を確認した。

 同社によると、車両を使った訓練は初めてで、発生から7年を迎える東日本大震災の教訓を生かす狙い。県の想定で浸水予測区域に入っている県道207号を通るルートで実施した。

 バスはJR逗子駅近くの営業所を出発。大地震発生の連絡が営業所から入り、葉山マリーナ近くで停車した。津波警報が発令されると、運転士が避難経路を確認。避難場所である神社まで乗客を誘導した。体が不自由な人や車いす利用者は、乗客役同士で協力して避難をサポートした。

 同社の総務部長は「運転士の判断が鍵になる。状況に応じてどう対応できるか検証していきたい」と話した。

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