出島表門橋を大掃除 長崎の市民団体企画 シンボル磨き上げる

 長崎市出島町の国史跡「出島和蘭商館跡」と対岸を結ぶ「出島表門橋」を大掃除するイベント「拭き開き」が10日、現地であり、市民ら約40人が出島のシンボルを丁寧に磨き上げた。

 昨年11月に完成した橋が市民に長く愛される存在であってほしいと、出島のPRに取り組む市民団体「DEJIMA BASE」(江口忠宏代表)が初めて企画。参加者は橋をぞうきんで水拭きしたほか、出島の対岸の公園でごみ拾いやトイレ掃除などをして汗を流した。橋の設計者らも参加し、安全を点検した。

 家族3人で参加した同市平戸小屋町の会社員、三谷剛司さん(43)は「出島は長崎を代表する大切な場所。恩返しをする気持ちで取り組んだ」と笑顔。イベントは毎年続ける予定で、江口代表は「公共施設は完成して終わりではない。掃除を通じて愛着を持ち、市民の財産にしていきたい」と話した。

出島表門橋をぞうきんで水拭きするイベントの参加者=長崎市

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