昨季の優勝から一転、今季は苦しい戦いを強いられているチェルシー。
ここでは、『sportskeeda』による「アザールとモラタを手助けできる5人の若手選手」を見てみよう。
マックス・マイアー(シャルケ/ドイツ代表MF/22歳)
シャルケが輩出した神童のひとりであるマイアーは、2009年から在籍している生え抜き選手だ。
ドイツ代表の一員でもあり、プレーメイカーと2列目でプレーするための全ての素質を備えている。彼ならアザールともぴったりハマるはずであり、チェルシーが獲得できれば恩恵となるだろう。
得点力はあまりないが、そのパスレンジとチャンスメイク力によって、アルバロ・モラタとオリヴィエ・ジルーらCF陣は大きな利益を得るはずだ。
シャルケとの契約は今季で満了になる予定となっており、すでにメガクラブがその状況を注視している。チェルシーとしては早く動くことが賢明だろう。
チェルシーでブレイクできなかったドイツ人MFマルコ・マリンのようなケースもあり、疑念を持つ者もいるかもしれない。だが、マイアーは別格だ。彼には責任感があり、アザールの引き立て役として適任だろう。
ミケル・オヤルサバル(レアル・ソシエダ/スペイン代表FW/20歳)
想定移籍金:4000万ユーロ(53億円。バイアウト額)。
ソシエダのカンテラ出身者であるアントワーヌ・グリーズマンとすでに比較される存在となっているオヤルサバル。
彼はペドロ・ムニティスのようなウィンガーだが、ニュアンスは若干異なる。短い距離でとても速く、ドリブルしながらのランも可能。そして、この年齢にしてゲームを読むこともできる。
試合についての察知力は最大の武器のひとつだ。ゲームの潮流を読み、FWをサポートしたりゴールを狙うために中に入る決断も優れている。
今季のチェルシーの攻撃陣でそれをうまくやっているのはアザールしかおらず、オヤルサバルはクラブが喉から手が出るほど欲しい人材と合致する。
また、素晴らしいクロスの能力も強みのひとつだ。彼はスバ抜けて速いわけではないかもしれないが、ゲームを読んで次のプレーを査定し、チームメイトのためにスペースに走り込む。
チェルシーにはスペイン人も多く、彼のクロス力はモラタ&ジルーの長身コンビにとって素晴らしい利益になるだろう。
彼は2016年に契約を延長しており、バイアウト額は4000万ユーロに設定されていると伝えられている。チェルシーとしては彼を手に入れたいならば、徹底してやらなくてはいけないだろう。
ヤニック・カラスコ(大連一方/ベルギー代表MF/24歳)
(※カラスコはアトレティコから中国の大連一方へ移籍してしまったので、状況が変わっている)
想定移籍金:40万ポンド(59億円)。
代表でアザールのチームメイトであるカラスコ。彼のキャリアは失速気味に見えるが、スタンフォード・ブリッジへの移籍は大きなことを成し遂げることを運命づけられている彼にとって自信の面で素晴らしいものになるはずだ。
その遊び心、トリッキーさ、パスセンス、スピードからすれば、2015年にアトレティコ入りした際には新天地で光り輝くように思えたし、2016年のCL決勝など時折チャンスは得てきた。
だがアトレティコのウィングたちには、(守備に)戻って相手を困らせることが求められる。カラスコは素早い切り換えができていないことが多く、もはやスタメン扱いは受けられていない。
今夏、アトレティコは彼に対するオファーを受ける用意があるとされている。そのスピードとトリッキーさは相手ディフェンスをこじ開けることの手助けになるであろうし、チェルシーにとって彼の獲得は素晴らしいものになりえる。
アザールや技術力に優れたモラタのような選手たちとプレーすることで、カラスコは決定的な走りや貢献を見せることができるだろう。
レオン・ベイリー(レヴァークーゼン/20歳)
想定移籍金:5500万ポンド(82億円)。
才能溢れる20歳のアタッカーに今後何が起こりうるのかは分からない。だが、もっとも確かなことは、彼にはゲームで最高のプレーを発揮できる能力があるということだ。
両サイドでプレー可能なレフティは、今季のブンデスリーガで最も輝いているスターのひとりになっている。この夏にはメガクラブから注視されることだろう。
彼は前線ならどこでもプレーできるため、相手にプレーを読まれがちな攻撃的MFが多いチェルシーにとって貴重な存在になりうる。
ベイリーは若く煌めいてるレヴァークーゼンの攻撃において、すでにポジションのスイッチに慣れている。なので、アザールを中央に移すために、左サイドに行くことになっても問題にはならない。
アンドレ・シュールレやソン・フンミンなど元レヴァークーゼンのウィンガーたちと同様にプレミアリーグへ向かうことは、彼にとって筋の通ったステップアップに思える。
もしチェルシーが獲得を決めたのなら、それは前途洋洋の若きトップタレントを手に入れることになる。
ユリアン・ブラント(レヴァークーゼン/ドイツ代表FW/21歳)
想定移籍金:6500万ポンド(97億円)。
まだ21歳と若いブラントだが、2014年のデビュー以降すでにかなりの数の試合に出場している。なので、彼をライジングスターと評するのは不必要に思える。
シュッとした見た目とは裏腹に、相手DFを破壊するのを愛する悪魔的なトリックスターでもある。両サイドでもトップ下でもプレー可能で、そのインテリジェンスとドリブルスキルは、流動性とクリエイティビティを欲するチェルシーの前線に完璧にハマるだろう。
よく走るモラタのようなストライカー、そして経験豊かな天才であるアザールらとともにプレーすることで、彼のクオリティはさらに高まるはずだ。また、チームにはより確立したスターがいるため、彼のような若手にはプレッシャーから解放されて成長する余地が与えられるだろう。
ブラントは様々なポジションで効果的になるはず。彼の最高到達点を考えれば、獲得するには相当な金額が必要になるだろうが。