中村駿介「マルタってサッカーやってるの!?という方にこそ読んでほしいお話」

皆さん、お久しぶりです。中村駿介です。

前回のコラムからバタバタしていまして、こんなに時間が空いてしましました…。

⇒前回までのコラムは以下より

・「間近で見たからわかる、長澤和輝、原口元気選手の本当のスゴさ!」

http://qoly.jp/2017/12/13/shunsuke-nakamura-column-vol2

さて、今回はマルタ共和国とマルタのサッカー事情について書かせていただきたいと思います!

これまで二回コラムを書かせて頂きましたが、まだまだ「マルタってどこ?」という方も多いでしょうからね(笑)

少なくとも「マルタと言えば?」で、サッカーが浮かぶような方は皆無かと思います(笑)

まず、基本情報ですが、マルタは、イタリア、シチリア島の真下に位置するEU加盟国で、公用語はマルタ語と英語です。ただ、多くの人がイタリア語も喋れます。イタリアが目と鼻の先ですからね。

国土は、本島、ゴゾ島、コミノ島の三つからできていて、人口は約40万人。面積は東京23区の約半分くらしいかありません!なので、車が空いている夜とかであれば、端から端まで1時間ちょっとでいける思います(笑)観光客にも嬉しいコンパクトさですね(笑)

続いて経済面ですが、主な産業は観光業と漁業であり、実はマグロは日本に多く輸出されていたりします。あなたが食べているそのマグロもマルタ産かもしれませんよ。

ただ、やっぱり、マルタは観光業のイメージが強いでしょうか。

海がめちゃくちゃ綺麗で、夏には世界各国から多くの観光客が訪れます。気温が暖かく治安も良く、最近では語学留学でマルタにくる生徒も増えているみたいです。

後、忘れてはならないのが首都のバレッタ。ここは街自体が世界遺産に登録されていて、観光名所だらけです。

そんなマルタの写真をちょこっと載せちゃいます!

どうですか?

どこもインスタ映えするところばかりでしょう?(笑)

気に入って頂いた方は、是非マルタにお立ち寄りくださいませ(笑)

さて、マルタ共和国についてざっくり説明したところで、サッカー事情について書かせていただきますね。

マルタはめちゃくちゃ小さいのですが、サッカーは非常に人気でマルタ本島には1~4部までのリーグがあります。

さらに、ゴゾ島にも別のリーグがあり、そちらは1部と2部で構成されています。この珍しい構成もマルタの特徴ですね。

また、サッカーファンの中でも知らない方は多いかもしれませんが、実はマルタ本島の1部リーグで上位に入れば、CL予選、EL予選に出られるんですよ!

去年の優勝チーム(ヒバニーアンズFC)は、今季のCL予備予選二回戦で、南野拓実選手が所属するレッドブル・ザルツブルクと対戦していました!!

結果は残念ながら0-6で敗退でしたが、ニュースで見かけた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

続いて、代表チームについて。

「マルタ代表って聞いたことないし、弱いんじゃない?」って思いますよね?僕もここに来るまではそんなイメージでした(笑)

実際、 マルタ代表は決して強いわけではないですが、1部リーグは外国人枠が7人まで使えるため、試合によっては、14人の外国人がプレーしたりしています。

日本では考えられない、衝撃的なレギュレーションではないでしょうか?(笑)

比率で言うと、ブラジル人、アフリカ人、イタリア人が多いですが、その外国人選手の中には、Jリーグ経験者や元イタリア代表のファブリツィオ・ミッコリやパオロ・マルディーニの息子などもプレーしていたりして、まぁまぁ豪華です(笑)

今も、2006年イタリアW杯優勝メンバーでミランなどでもプレーした、クリスティアン・ザッカルドが現役でやっています!

また、 現在はパレルモで活躍している10番のイゴールも実は2年前にマルタでプレーしていたり…とレベル的にはそんなに低くないんです!

ということで、「マルタなんか簡単に活躍できるんじゃ?」とお考えの皆さんには、「思っている以上に難しいんですよ!」とこの場をお借りして伝えておきます(笑)

とは言え、実際に対戦してみたり、多くの試合をみて感じるのは、「間違いなく日本人の技術は通用する」ということも感じます。

「自分の周りの上手な日本人7人を使ったら、上位に食い込めるんじゃないか」と思ったりしたことも…まぁ、そんなに甘くないでしょうが(笑)

冗談はさておき、近い将来、マルタのチームでCL予選やEL予選に登場する日本人選手が出てくると思います!

僕も「マルタで大活躍して、ヨーロッパのさらに上のレベルリーグでプレーする」ということを目標に掲げて頑張っているので、やはりそこは目指したいですね。

後は、今年マルタに来た選手たちが日本人の評価を上げてくれているので、さらに日本人選手がマルタで活躍できるように整備していきたいですね。

「今後多くの選手がプレーできるような環境を作っていく」というのは、僕の大きな目標の一つなので、そちらも引き続き頑張っていきたいと思います!

写真、筆:中村駿介(プロサッカー選手・クレンディFC所属)

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