アリエタ獲得のフィリーズ 昨季22本塁打のジョセフをDFAに

日本時間3月13日、フィリーズはジェイク・アリエタと複数年契約を結んだことを正式に発表し、40人ロースターの枠を空けるために昨季22本塁打を放ったトミー・ジョセフをDFAとした。ジョセフはリース・ホスキンスの台頭とカルロス・サンタナの加入によりポジションを失い、余剰戦力となっていた。

メジャーデビューを果たした2016年に107試合に出場して21本塁打、長打率.505、OPS.813をマークし、ライアン・ハワードをベンチへ追いやったジョセフだが、その勢いは長続きはしなかった。正一塁手として迎えた昨季は出場試合数が増加したため累積系のスタッツこそ前年を上回ったものの、率系のスタッツはいずれも前年から悪化。OPSは前年の.813から.721へ急降下し、シーズン終盤にはホスキンスに正一塁手の座を奪われた。出場機会を確保するためにレフトの守備にも挑戦していたが、サンタナが加入したことによりホスキンスがフルタイムでレフトを守ることになり、ジョセフの出場機会は消滅。完全に余剰戦力となっていただけに、今回の動きは妥当と言える。

捕手としてプロ入りしたジョセフは、打力を生かすために一塁手に転向してから数年しか経過しておらず、まだ26歳と若いため伸びしろに期待して獲得に興味を示す球団はあるはずだ。今後フィリーズは7日以内にジョセフをトレードするか、ウエーバーにかけることになるが、獲得を希望する球団が現れなかった場合、ジョセフはフィリーズに残ってマイナーでプレイするか、またはリリース(解雇)されてフリーエージェントとして新天地を探すことを強いられる。

一発の魅力こそあるものの、昨季の33四球、129三振、出塁率.289という数字が示すように打撃は粗く、確実性に欠ける。また、一塁の守備でも守備防御点-10と平均を大きく下回るレベルに留まっており、レギュラーとして使うには攻守両面でレベルアップが必要という状況だ。2年連続で20本塁打以上を放っている長打力は魅力的なだけに、ジョセフにチャンスを与える球団が現れることを期待したい。

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