ヤンキースがウォーカーと1年契約 超強力打線が完成!

日本時間3月13日、ヤンキースはニール・ウォーカーと1年契約を結んだことを発表した。ウォーカーは3日前にヤンキースからオファーが届くまで、どのチームからもオファーがなかったことを明言。苦しい状況を耐え抜き、希望通り「優勝を狙える球団」との契約を手に入れた。

昨季のウォーカーはメッツとブリュワーズで計111試合に出場し、打率.265、14本塁打、49打点、OPS.801をマーク。2ケタ本塁打は8年連続8度目、OPS.800超えは2年連続4度目となり、一塁、二塁、三塁の3ポジションを守りながら堅実な打撃でチームに貢献した。ところが、毎年安定した働きを見せているウォーカーのもとには3月に入ってもオファーは届かず、ブライアン・キャッシュマンGMが「彼は我々のプランに入っていなかったけど、彼のような選手が売れ残っているのを見逃すわけにはいなかった」と語るヤンキースからのオファーを受けて、交渉開始から数日で正式契約に至った。

キャッシュマンは「ウォーカーはレギュラーの座を約束されているわけではない」と語っているが、現実的には正二塁手としての起用が濃厚。穴となっていた二塁と三塁がウォーカーとブランドン・ドルーリーの加入によって埋まり、今季のヤンキース打線は1番から9番まで全員が15本塁打以上を期待できる超強力打線となった。単純に9人の昨季の本塁打数を合計すると241本となり、長期欠場したグレッグ・バードに大幅な上積みが期待できることを考えると、歴代最多記録である1997年マリナーズの264本塁打を上回る可能性も十分にある。

ウォーカーは昨オフ、メッツからのクオリファイング・オファーを受諾し、昨季は年俸1720万ドルでプレイしていたが、今季は出来高の条件を全てクリアしても450万ドルにしかならず、大幅な年俸ダウンとなる。しかし、「何よりも、僕の希望は勝つチャンスがある球団でプレイすることだった。優勝候補の球団に加わることができて嬉しいよ」とウォーカーのモチベーションに陰りは見られない。有望株グレイバー・トーレスらの昇格も控えているが、まずは超強力打線のラストピースとして加入した男の活躍に期待したい。

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