「ショックや恐怖」半数 熊本県が震災関連死の原因分析 避難、治療遅れも

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 熊本地震で2017年末までに震災関連死と認定された197人のうち、地震のショックや余震の恐怖による肉体的・精神的負担が死につながった人が半数に上ることが12日、熊本県のまとめで分かった。70代以上が全体の約8割を占め、持病があった人も9割近いため、県は「特に高齢者が眠れず、疲れがたまって病気の発症や悪化などにつながったのではないか」と分析している。

 同日の県議会厚生常任委員会に示した。昨年9月に死因を公表していたが、原因の分析は今回が初めて。

 県によると、遺族からの聞き取りなどを基に市町村が回答(原因は複数回答)。「地震のショックや余震への恐怖による肉体・精神的負担」が100人で最多。「避難生活の肉体・精神的負担」が74人、「医療機関の機能停止などによる初期治療の遅れ」が43人と続いた。

 年代別では、80代が最も多く70人(35・5%)、70代が41人(20・8%)、90代が39人(19・8%)。70代以上は計153人で、77・7%に上った。

 死亡時の生活環境も公表。「自宅」が78人、「病院」が71人で、「介護施設」が19人。「避難所」は10人、「仮設住宅」が1人だった。

 県は「特に高齢被災者へのアプローチに課題がある」と総括。早期に支援が必要な被災者の情報把握や、段ボール製ベッドを避難所に導入するなど、改善策を今月中にまとめる熊本地震の検証報告書に盛り込む。

 調査は今後の災害に生かす目的で、県が昨年8月に認定実績のある19市町村に依頼。死因の公表・非公表について市町村の対応が分かれていたため、県が匿名で集計、分析した。(林田賢一郎)

(2018年3月13日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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