君は覚えているか…海外で「伝説のゴール」を決めた日本人選手たち

先日、ベルギー1部のオイペンに所属している豊川雄太が衝撃的な活躍を見せた。

残留をかけたレギュラーシーズン最終節、3点以上が必要だった後半に投入されると、そこからなんと3ゴール1アシストを記録!

これによってチームは得失点差1でかろうじて最下位を脱出し、1部残留を確定させることが出来たのだ。

当然、こんな奇跡的な活躍はそうそう出来るものではない。クラブの伝説としてこれからも語り継がれることだろう。

では、これまで海外のクラブで日本人選手が「語り継がれるような」ゴールを決めたことはあったか?例えばこんなものが…。

岡崎慎司(ニューカッスル戦)

プレミアリーグの歴史上最も驚くべき優勝を果たしたレスター・シティ。その中で最も印象的なゴールを決めた選手が岡崎慎司であることに、誰も異論は挟まないだろう。

第30節という佳境でニューカッスルと対戦。先発出場した岡崎慎司は、あまりにも華麗なオーバーヘッドキックでゴールを陥れたのだ。

このシーズン、岡崎慎司が決めたゴールは片手で数えられるものだ。しかしこのシュートのインパクトは、レスター優勝とともに語り継がれるほどのものだった。

中村俊輔(マンチェスター・ユナイテッド戦)

セルティックで数多くの伝説を残した中村俊輔だが、その存在を世界に知らしめた一撃はやはりこれだろう。

2005-06シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ、マンチェスター・ユナイテッド戦で決めたフリーキックだ。

ゴールまで25mはあろうかという距離から美しいキックを披露し、これには名手エドウィン・ファン・デル・サールも為す術なし。結局このゴールが決勝点となり、セルティックは初の決勝トーナメント進出を決めた。

このゴールは2014年にUEFAが発表したベストゴール60選に入るなど、世界的にも評価が高い。

しかし、中村自身は後にセルティックのセレモニーに出席した際、思い出のゴールについて問われ、「マンチェスターのゴールも良いけど、やっぱりレンジャーズ相手に決めたやつが一番良いです」と答え、セルティックファンを沸かしていた。

オールド・ファームでの豪快なミドルシュートも、もちろん伝説の一つと言っていい。

柴崎岳(バルセロナ戦)

クラブW杯レアル・マドリー戦での2発で一躍名を売った柴崎。

体調不良を乗り越えて2部テネリフェで活躍すると、ヘタフェへ移籍し念願のプリメーラ参戦となった。

そして、リーガ初ゴールとなったのが、この衝撃の一発!

左足で豪快に打ち抜いた美しいボレーはまさにスーペルゴラッソ。

現地でも1年足らずの間にレアルとバルサから得点を奪ったÓliver Atom(大空翼)として話題になった。

なお、公式戦でこの2チームからゴールしたの日本人選手は柴崎のみである。

香川真司(シャルケ04戦)

シャルケとのダービーマッチに強い香川真司。

一昨季には芸術的なループシュートを決めているが、ここではあえて海外初挑戦となった2010-11シーズン、最初のダービーで記録したゴールを取り上げたい。

ゲッツェが失ったボールを拾った香川は、4人に囲まれる中、瞬時にドリブルコースを見極め90度の旋回で振り切ると、左足でシュート。ボールは相手DFの足に当たったことでノイアーの反応が遅れ、ゴールに吸い込まれた。

さらに香川はこの後もう1点を加え、チームは3-1で会心の勝利を収めた。

宿敵相手、それも敵地で主役となった香川は、かくして“極東からやってきた謎の日本人”からクラブのアイドルとなり、ブンデスリーガにおいて現在まで続く“日本人ブーム”の火付け役となったのであった。

中田英寿(ユヴェントス戦)

エポックメイキングな出来事だった。

1998年9月13日に行われたセリエA第1節。直前のフランスワールドカップで活躍した中田英寿は、昇格したばかりのペルージャの一員として開幕戦の舞台に立っていた。

相手はリーグ2連覇中の王者ユヴェントス。案の定ユーヴェが前半に3点のリードを奪うが、後半、日本の若き司令塔がデビュー戦で早くもその才能をみせつける。

裏へのスルーパスから強烈なシュートでニアサイドを抜き、記念すべき初ゴールを奪うと、その8分後にはゴール前のこぼれ球をボレー弾。ペルージャのホームであるレナト・クーリ、そして日本のお茶の間が一気に沸騰したことはいうまでもない。

試合は結局3-4でユヴェントスの勝利に終わったが、“名刺代わり”と表現するにはあまりにも偉大な2ゴールだった。

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