無安打も四球と好走塁で“初得点“、守備では「全然飛んでこない…」
マリナーズのイチロー外野手は12日(日本時間13日)、米アリゾナ州ピオリアでのホワイトソックス戦でオープン戦2試合連続出場。「2番・左翼」で2打数無安打1四球1得点という結果だった。オープン戦初出場の前日に続いてヒットは出なかったものの、4回には粘った末に四球を選び、後続の三塁打で一塁から一気に生還。衰えぬ走力を見せた。
まだ出場2試合目。6年ぶりにマリナーズに復帰し、ファンの大歓迎が予想される29日(同30日)の開幕戦インディアンス戦(セーフコ・フィールド)に向けて、状態を上げている段階だ。渡米してからも1週間しか経っていないだけに、軽快な走塁についても「ちょっとまだ重い」と振り返ったイチロー。試合感覚を取り戻しながら、凱旋の舞台へと合わせていくことになる。
以下は試合後の一問一答。
――(守備では)打球がなかなか飛んでこなかった。
「なかなかというより全然飛んでこないですね(苦笑)」
――4回の走塁。少し前まで神戸にいたとは思えない走りでした。
「そうね、今日で1週間? 月曜日。そうだ、シアトルに来たのがそうだったね。ホントですね」
――オープン戦でいろいろ試したい中、走塁の試運転が早くできてよかったのでは?
「ま、でも、足が1番(仕上がりが)遅いですからね。ああいうのが助かる。1番できるのが遅いですから。ベースランニングやっても、ゲームとは全然違うのでね」
昨年は負傷のアクシデント、今年は「抑える理由はない」
――それでもスピードに乗れて、塁を回っているように見えましたが。
「どうですかね、ちょっとまだ重い感じがしてますね」
――足の仕上がりが1番かかるというのは、具体的にどこで感じるのですか?
「いや、あの、推進力がなかなか出てくれないというか、足を使おうとしてしまうんですよね。足を使わないで前に進む感覚がほしい。それが出るまでちょっと時間がかかる」
――去年のキャンプは序盤のアクシデント(外野守備中に同僚と衝突して負傷)もあって、なかなか走れなかった。今年は違いますか?
「抑える理由はないですからね」
――去年とはまったく違う?
「もちろんです、もちろん」
――キャンプ中のナイターが暗いのは仕方ないことですが…。
「暗いです、暗い。外野手大変ですよ、フライは。内野もそうだけど、フライは大変」
ー打つことは?
「プレートはあの周りだけは明るいかもしれない。明るいとは言わないけど、比べればね」
――これからもナイターが多い。打つ調整には影響は少ないですか?
「ま、それでもシーズンの明るさとは全然違うからね。できれば明るい方がいいけど」
(広尾晃 / Koh Hiroo)