「アルミニウムチャイナ2018」、7月11日に上海で開幕 圧延メーカーも多数参加

 アジア最大級のアルミニウム展示会「アルミニウムチャイナ2018」が7月11日に開幕する。中国系メーカーだけでなく日本や欧州の圧延メーカーなどが参加を計画。全体ではおよそ500社・団体が出展するほか、全世界から約2万人が来場すると見込まれている。開幕まで4カ月を切った同展示会の詳細や見どころを紹介する。

 「アルミニウムチャイナ2018」は、7月11~13日に上海新国際博覧中心(W-1~3館)にて開催する。中国アルミ業(チャイナルコ)や忠旺集団などの中国勢や、コンステリウムなども参加予定。また圧延メーカーだけでなく、パナソニックなどの設備メーカーの名前もラインアップされている。3日間の会期の最終日は近隣圧延メーカーへの工場見学会(行き先は未定)も計画されている。

 14回目を迎える「アルミニウムチャイナ」だが、その時のタイムリーなテーマを掲げて来場者の関心を引いている。今年の展示会でも3項目をメーンテーマに掲げて、来場者への情報展開に努める考えだ。

 一つ目のテーマは〝東南アジア〟。昨今の著しいGDP伸びに加え、今後も人口や所得の増加によってアルミの消費が増えると見込まれる同地域に焦点を当てるため、タイに関連したイベントを開催する。11日に開かれる「タイ・アルミフォーラム」では、タイ政府関係者や業界関係者を招待し、タイの金属業界や非鉄金属工業の発展状況などの講演を計画。すでにタイ鉄鋼協会やタイ自動車部品工業会の関係者が登壇予定だ。

 また、タイにおける自動車軽量化ニーズやタイで工場を建設する際の法律・法規制の説明も企画されている。

 二つ目は〝航空機用アルミ材〟。これまでのアルミニウムチャイナでも各社が自社ブースで航空機材を提案していたが、今年は材料や加工技術を主体的に取り上げる。同時に航空分野の専門家を招待し、材料の認証基準や進出に当たっての制限などを検討する。

 そして三つ目が〝2018アジア自動車軽量化展覧会〟の共催だ。世界最大の自動車生産国である中国では、政府主導で自動車の環境規制が強化されている。その一環として電気自動車の普及促進が加速しており、燃費改善に向けた自動車の軽量化が急務となっている。

 これらの分野に対するアルミのニーズは非常に強いことから、今回は軽量化のための材料や加工技術などを隣接するホールで「アルミニウムチャイナ」から独立した展示会として開催する。

 〝2018アジア自動車軽量化展覧会〟(同日程、W―4館)ではアルミ、マグネシウム、チタン合金、高強度鋼、複合材料といった幅広い軽量化材料が対象となる。また加工技術では鋳造や鍛造、ダイカスト、表面処理に加えてマルチマテリアルを達成する上で欠かせない接合なども取り扱いを計画。展示会を主催するリード・エグジビジョン・チャイナ社は「このイベントは自動車分野の最先端の軽量化需要を知る絶好の機会だ」としている。

 各展示会の詳細は「アルミニウムチャイナ2018」が(URL=http://www.aluminiumchina.com/)、「2018アジア自動車軽量化展覧会」が(URL=http://www.lightweightasia.com/)に記載されている。いずれも中国語、英語が用意されている。

 また同展示会の開催に伴い例年通り、中国国際銅工業展覧会(カッパーチャイナ)、中国国際マグネシウム工業展覧会(マグネシウムチャイナ)も併催される。

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