メッツ・キャラウェイ監督 シンダーガードを開幕投手に指名

ミッキー・キャラウェイ監督、デーブ・アイランド投手コーチ、そしてノア・シンダーガード自身に尋ねても、誰もが「ジェイコブ・デグロムが開幕投手に相応しい」と言うだろう。しかし、背中の故障によりデグロムの調整が遅れていることもあり、キャラウェイはシンダーガードに開幕投手を任せることを決断した。

昨季のデグロムは先発投手陣に故障者が続出するなか、チームで唯一ローテーションを守り抜き、31試合に登板して自己最多の201回1/3を投げ、15勝10敗、防御率3.53、239奪三振をマークした。一方のシンダーガードは右広背筋の部分断裂により長期離脱を余儀なくされ、わずか7先発のみ。「デグロムが開幕投手に相応しい」と考えるのは当然のことだろう。

ところが、デグロムは2月中旬に背中の張りを訴え、オープン戦初登板が日本時間3月12日までずれ込んだ。調整を急ぎ、開幕戦に間に合わせることも不可能ではなかったが、キャラウェイが「開幕戦に間に合うように無理に調整を急がせるのは意味がない」と語ったように、メッツはリスクを冒すことを避けた。その結果、シンダーガードが2年連続で開幕投手を務めることが決定し、デグロムは開幕戦から2日後の第2戦に回ることになった。なお、メッツの投手が2年連続で開幕投手を務めるのは、2008年から3年連続で開幕投手を務めたヨハン・サンタナ以来となる。

なお、キャラウェイは現時点ではシンダーガードとデグロム以外の先発ローテーションを発表していないが、ジェイソン・バルガスとマット・ハービーが先発3~4番手に入ることは確実と見られている。最後の1枠はスティーブン・マッツ、ザック・ウィーラー、セス・ルーゴ、ロバート・グセルマンらの争いとなり、先発ローテーションから漏れた投手はブルペンに回るか、あるいはAAA級で待機してチャンスを待つことになるだろう。各投手が故障なくシーズンを過ごし、しっかり実力を発揮できれば、球界でも有数の先発ローテーションが形成されるだけに、開幕戦に先発するシンダーガードが良い流れを作ってくれることに期待したいところだ。

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