赤外線カメラ搭載ドローンで負傷者を救出
岩手県警察と関係機関の連携による冬期噴火災害対応訓練が、岩手県の八幡平リゾートパノラマスキー場で、2月19日、実施された。今回の訓練は本訓練は、 平成30年1月23日に発生した12人が死傷を出した草津白根山の噴火を受け、国内初となる冬季の火山噴火を想定した もので、一般社団法人岩手県ドローン協会・八幡平リゾート株式会社・岩手県警察・東北管区警察局岩手県情報通信部の計60名ほどが参加して行われた。ドローンの運用では、 株式会社佐藤興産・ドローンショップ仙台・株式会社スカイシーカーが協力した。
訓練は、 岩手山西側の黒倉山周辺で水蒸気爆発が起き、 多数の噴石が飛散し、 約2.5キロ離れた八幡平リゾートパノラマスキー場山頂駅周辺で、 負傷者が発生したという想定で行われた。
負傷者を救助するため、ドローンには赤外線カメラを搭載し、情報集約訓練や映像配信・避難誘導訓練・スノーモービルを活用した救出救助訓練等を行った。
赤外線カメラを搭載したドローンにより空からのリアルタイム映像を配信することで、 負傷者や現場の状況を複数名でシームレスな情報共有が可能となる。 また、 対策本部で配信された映像を見ながら、 管理者はドローンパイロットに直接指示を送ることもできる。
■成果と今後の課題
今回の訓練で避難誘導や負傷者救助はスムーズに進行したが、 噴石飛散時の情報収集の難しさが課題となり、 負傷者の位置関係の見極めが難しいとの意見があった。
また、 ドローンについてはカメラの有効性は確認できたが、 風速約12 mの風が吹いていた上空約40mでは、 ドローンの飛行は非常に困難だった。
今回初めて災害対応訓練に参加した岩手県ドローン協会は、今後、 飛行高度の課題を解消すべく運用の精度を高めることを目標とした。
■訓練で使用した機材
株式会社スカイシーカー
<事業内容>
1. 産業用ドローンの販売・レンタル事業
DJI社製の産業用ドローンの販売や屋外用蓄電池の販売を行なっているほか、 産業用ドローンのレンタル事業も行っている。
2. 調査・分析・コンサルティング事業
ドローンを活用した野生鳥獣調査やそこで得たデータからの画像解析や生息域のマッピングを行なっている。
その他、 集落環境調査や災害対策調査等も行なっている。
3. パイロット育成事業
ドローン操縦者育成プログラムやドローン技能検定をとおして、 ドローンの正しい知識と操縦スキルを有した人材を育成し、 ドローン・ビジネスにおいて第一線級の活躍が可能な人材の育成を手がけていく。
初心者向けからプロ向けの講習を幅広く実施している。
HPはこちら: http://skyseeker.jp/
関連企業団体
株式会社スカイシーカー
http://skyseeker.jp/
一般社団法人岩手県ドローン協会
http://droneiwate.or.jp/
株式会社 佐藤興産
http://www.sato-im.com/
ドローンショップ仙台
http://ds-sendai.jp/