英国、ロシアW杯の「外交的ボイコット」を決定

『Guardian』は14日、「イギリスのテリーザ・メイ首相は、ロシアワールドカップに閣僚や王室の者を派遣しないと発表した」と報じた。

先日、イギリスにおいて元ロシアのスパイであったセルゲイ・スクリパル氏が重体に陥った事件が波紋を広げている。

彼と33歳の娘は不審な物質に触れた後に倒れており、おそらくロシアのエージェントが毒物によって殺害を図ったものと考えられている。

メイ首相はこの事件に対して「ロシアから説明がなければ圧力をかける」と宣言していた。

そして今回、事件に対する対抗措置が発表された。

・ロシア外交官23名を国外退去とする

・ロシアを敵対的な活動を行っている国家とみなし、危険性が確認されれば同国民を拘束できる

・ロシアからのフライトにおいて、貨物などのチェックを厳重にする

・英国の安全保障を侵害しているという証拠が確認された場合、ロシアの資産を凍結できる

・制裁法案の権限を強化する

・新たな反スパイ法案を検討する

・ロシアとの高官級の外交接触を中断し、ワールドカップには閣僚や王室の者を派遣しない

なお、ロシアワールドカップ組織委員会は「これによる大会への影響はない」と発表するとともに、「サッカーを政治から独立させるという原則が守られないのは残念だ」としている。

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