新日鉄住金、オバコ社を買収 欧州特殊鋼最大級、買収額数百億円

 新日鉄住金は15日、欧特殊鋼大手のオバコ(本社・スウェーデン)を買収すると発表した。オバコ株主のトライトン(欧州拠点のプライベート・エクイティ・ファンド)傘下のファンドとの間で株式売買契約を締結した。競争当局の審査を経た上で18年度上期中に完全子会社化する予定。買収額は非公表だが数百億円とみられる。

 オバコは年産能力100万トンと欧州最大級の名門企業。源流は17世紀にさかのぼり、1916年に軸受世界首位のSKF子会社となり、2010年にトライトン・ファンドに買収されていた。17年の特殊鋼・二次加工製品販売量は78万トン(うち軸受鋼28万トン)、売上高は約1200億円、総資産は約970億円、従業員数は約3千人。売上高の約9割を欧州向けが占める。スウェーデンとフィンランドに生産拠点を持ち、世界トップレベルの高清浄度鋼技術による軸受鋼など特殊鋼を製造。欧州全域に販売・二次加工拠点を持つ。

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