大家族のような温かい家を 女性限定シェアハウス完成 長崎

 長崎市古町にある築50年以上の木造2階建て民家が、女性限定のシェアハウスに生まれ変わった。手掛けたのは、長崎インテリアコーディネーター協会所属の30~40代の女性7人。6部屋ある個室をそれぞれ担当し、米国や中国など世界各国を連想させる内装にした。同会会長でこの家の管理者、平戸美和子さん(46)は「大家族のような温かい家にしたい」と語る。
 この物件は、路面電車通り沿いの住宅街近くにひっそりとある。2016年4月、インテリアコーディネーターの資格を生かそうと模索していた平戸さんが、売りに出ていたこの物件を見つけ、購入。家は増築を重ねており、個室が六つあったことから、女性限定のシェアハウスに改装しようと思い付いた。
 家の中を整理すると、以前住んでいた高齢夫婦の茶道具をはじめ設計士の三角スケールや図鑑、地球儀などが見つかった。「どこかに前住んでいた人の面影を残し、新しい物を取り入れたい」。平戸さんはそう思い、和と洋を掛け合わせた雰囲気にしようと試みた。
 本格的にリノベーションを始めたのは昨年11月。平戸さんが呼び掛けて集まった同会の女性6人が個室をそれぞれ担当。ベッド配置や照明、壁紙などにこだわり、北欧、米国、モロッコ、中国、フランス、欧州というテーマで、1部屋ずつ違う国の雰囲気が楽しめる。和室や共有キッチン、風呂などがある1階は和の要素を取り入れた。
 シェアハウスは今年1月に完成し、入居者を随時募集している。平戸さんは「住民が暮らしを楽しむだけでなく、地域の人と交流する場所にできたら」とほほ笑む。問い合わせはエステイズ企画(電095・822・2355)。

シェアハウスを完成させた平戸さん(前列中央)ら長崎インテリアコーディネーター協会のメンバー(平戸さん提供)
1部屋ずつ別々の国を楽しめるようなシェアハウスの内装(平戸さん提供)

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