「地域猫」と共生目指そう 長崎でセミナー 市民活動など学ぶ

 人と猫が共生する社会づくりに向けた「地域猫セミナー」が18日、長崎市出島町の出島交流会館であり、約150人が市民レベルで実践できる活動などを学んだ。
 地域猫とは、地域住民で飼育管理し不妊治療を施した野良猫。セミナーはNPO「R&G 長崎の地域猫について考え、行動する会」などが主催。活動に取り組むボランティア団体の代表者や自治体職員ら県内外の約20人が講師を務めた。
 そのうち、「NPOねこだすけ」(東京)の工藤久美子代表理事(63)は、都内で増加した捨て猫が安心して生きる環境をつくるため、1995年に活動を開始した。ふん尿被害に困る住民と猫に餌を与える人が対話しないことが問題を深刻にするとし「仲介する役目を果たすことが大切」と強調。地域猫の仕組みを周知することも促した。
 参加した長崎市淵町の林田セツ子さん(77)は「地域猫という言葉を初めて聞いた。この活動が長崎で広く行われ、地域みんなで猫を守る社会になれば」と話した。

地域猫に関する活動を紹介したセミナー=長崎市、出島交流会館

© 株式会社長崎新聞社