NEC、アジア横断情報通信プロ受注 OCCが海底光ケーブル製造

 日本電気(NEC)はアジア地区で九つの国と地域を結ぶ大型の光海底ケーブル敷設プロジェクトを受注したと発表した。プロジェクトは大容量の情報を伝送できる光海底ケーブルを約1万500キロメートル製造・敷設するもの。ケーブルの製造はNEC子会社で住友電工も出資するOCC(本社・横浜市西区、社長・都丸悦孝氏)が担当する。

 今回受注した敷設プロジェクト「サウスイースト・アジア・ジャパン・ケーブル・2」は日本を起点に韓国と中国、台湾、香港、ベトナム、タイ、カンボジア、シンガポールを結ぶもの。総延長約1万キロメートルのケーブルで、毎秒144テラバイトの情報を伝送する。

 完成時期は2020年中が目標で、KDDIを含む世界8カ国の通信事業者などからなるコンソーシアムが発注者となっている。AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)などの普及に伴うアジア地域での通信需要の拡大に対応し、各国の技術革新に貢献することが期待されている。

 OCCは日本で唯一、深海8千メートルの水圧に耐えられる光海底ケーブルの製造が可能な電線メーカー。北九州市若松区の海底システム事業所で光海底ケーブルを製造している。

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