今のイタリアでは、才能は育たない!ゾラ氏が熱い「育成批判」

『Gazzetta dello Sport』は26日、元イタリア代表MFジャンフランコ・ゾラのインタビューを掲載した。

昨年ワールドカップ予選プレーオフでスウェーデンに敗れ、60年ぶりに本大会出場を逃したイタリア。

しかし多くの国が2年後のEURO、4年後のW杯を目指して選手を入れ替える中、イタリアは今月の代表戦で慣れ親しんだメンバーを選択した。

ゾラ氏はそれらの状況について以下のように話し、イタリアはもはや国際的なタレントを持っていないと批判。将来のために動くべきだと訴えた。

ジャンフランコ・ゾラ 「我々がワールドカップから外れてしまったのは事実だ。

それを考えて時間を無駄にはしたくない。私は未来を楽しみにしている。

今、再構築の時が来た。我々は基盤を作り上げ、イタリアのサッカーを高いレベルに引き戻さなければならない。

過去に何が起こったのかを考え続けるのはナンセンスだ。

間違いない事実が1つある。『我々はもはや国際的に価値がある選手を持っていない』と。

すると、疑問が浮かんでくる。『なぜ我々は王者を育てられなくなったのか?』

イタリアでは、ロレンツォ・インシーニェとシモーネ・ヴェルディを除いて、誰も代表チームでのポジションを新たに勝ち取った者はいない。

なぜ我々は、相手を打ち負かすようなタレントを持っていないのだろうか?

単純に、タレントは失われたということ。

サッカーにおいて基礎的なものは2つある。ユースチーム、アマチュアチームだ。

ユースという点で言えば、この数年は勝利だけに偏っている。コンセプトを開発していくのではなくね。

あの年代でも外国人選手ばかりになっている。だから結果だけに集中することになり、才能を開発することは出来ないのだ。

アマチュアはかつて素晴らしいものだったが、彼らは経済的理由と厳重なルールで壊されてしまった。

18歳以下の選手にチャンスを与えることを進める一方で、どうして21~25歳の選手のチャンスを奪うのか?

メンタルとフィジカルの成熟度は人によって違うのだ。多くの時間が必要な選手にチャンスが与えられない時代になっている。

そう、トリチェッリ(家具職人をしながらプレーしていたが、22歳でユーヴェに引き抜かれた)のような選手は、もはや考えられない。

今日のイングランドは、我々よりも先に行っている。

それはお金の問題だけではないと、私は思っている。彼らは若者たちのセクターに刺激を与えたのだ。

我々の国は違う。しかしサッカーは鎖国できない。我々は問題を持っており、それがスポーツに反映されている。

ドイツを見てみよう。国が統一された後、彼らは難しい時代を経験した。そして、サッカーも苦しんだ。

しかし彼らは、自己批判をし、再生を計画する力を持っていた。

現在の選手たちにまだ何かを与える要素があるのなら、それを考慮しなければならない。

しかし明白なのは、我々は将来を見ていかなければならないということだ」

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